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ごわ
生徒会室には、もう全員が揃っていて、笑顔で出迎えてくれた。
「ぁ、あの、っ…遅れて、すみませ、…ハァハァ…」
「良いよ、まだ時間前だし!急がなくてもよかったのに真面目だねぇ」
明るく声をかけてくれたのは、明るくて美人の女の先輩だった。
その先輩が、手を叩いて静かにさせた。
パンッ…
「よし、じゃあ書記も来るから自己紹介しましょ」
そしてその先輩が自己紹介を始める。
「私は柏葉花織!柏に葉っぱ、花に織物のおり!」
「花織、次あたし?」
「うん、よろしく」
「はーいっ!あたしは赤坂ゆりん☆」
赤坂先輩はめっちゃ元気だ。
「黄瀬そうまでーす、よろしくね!バスケ部だよ」
「緑陽しゆん、よろしく」
「もう、しゆんもうちょっと柔らかい言い方しろよw」
「しーらね」
そして自己紹介が終わり、役割決めになった。
赤坂先輩が手を挙げる。
「月乃ちゃん会長か副会長いいと思うな☆めっちゃいい子だし!」
「ぇあ…っ…!?」
私が困惑していると、いつのまにか私が副会長になっていた。
さすがにまだ2年生なので、会長は無理だった。
会長は、黄瀬先輩だ。
「ん、月乃さん」
「ぁ、はい…!」
「依織ちゃんって呼んでいい?」
「あ、ぇ、…い、いいですよ、?」
私がOKすると、黄瀬先輩が口を押さえる。
「…やば、可愛い…ボソ」
「…?何かありましたか、?」
「なんでも無いよ、この後俺と依織ちゃんは集まりあるから行こうか」
「は、はい…!」
移動している時、莉犬さんとすれ違った。
さっきのことを思い出し、苦しくなった。
進んで行く時、莉犬さんの視線が目の裏に張り付いて離れなかった。
「…ぅ、ッ…」
「え、依織ちゃん?ちょっと、どうしたの?」
黄瀬先輩が心配してくれるが、それに応える暇もなく、どんどん息ができなくなっていく。
「は、ッ…は、…ッ…カヒュ、ッ」
「ちょ、依織ちゃん!?」
私はその場にうずくまった。
そして心配をかけないように笑おうとするが、引き攣ってうまく笑えない。
「依織ちゃん!!聞こえる!?」
そして、私は意識を失った。
黄瀬先輩が、慌てて私を抱えようとしたのが見えた。
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莉犬side
依織を傷つけてしまった。
俺は、男だけど可愛いから、女と勘違いされる。
そのせいで、何度も襲われそうになった。
そのトラウマが蘇った。
俺が去っていく時、依織は傷ついた顔をしていた。
俺は、自分のことしか考えられなかった。
「莉犬、大丈夫ですか」
「…うん、ニコ」
「……依織、副会長になったらしいですよ」
「…は、」
「ちなみに、会長はそうま先輩」
「…嘘でしょ、」
俺は、気付けば走り出していた。
会長と副会長は、2人きりでやることも多い。
しかも依織は可愛いから、惚れられたら終わりだ。
俺が見たのは、そうま先輩と楽しげに話す依織だった。
そして、依織と目が合う。
依織は、苦しそうな顔をする。
俺も苦しくなって、その場から離れた。
そのあと見たのは、そうま先輩にお姫様抱っこされるぐったりした依織の姿だった。
俺は慌てて駆け出し、家に帰った。
終わり方謎だって?
キノセイダヨキット、ウンキットソウダ、アハハハハ…