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7話 繋がる過去
昔、一星家と婚約する予定だった。でも断られた。その理由は私が無能の
ヴァンパイアだから。ただ魔法が使えるだけで、誰にも必要とされない。
血を吸ってもなんにもなんない。ならば私は人間になる。そう考えた。私は
魔法で人間への姿へ変えた。普通の少女の振りをしていた。でもれるくんが、
私と婚約予定だったヴァンパイアの子を見て庇ってしまった。これが本当の
過去だ。れるくんがヴァンパイアという確信はなかった。だから嘘の過去を
教えた。でも今の私を愛してくれるなら、もう家族もどうでもよかった。
たった一人の大切な人が幸せになれるなら。
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れるは#名前#と結ばれたい。そう考えるのは政略結婚の頃からやな。とても
可憐な少女を見た時一目惚れしたんかもな。ニコッっと優雅に微笑むその
美しい顔に惹かれた。でも母は許さへんかった。理由はな、出来損ないの
ヴァンパイアらしいからや。一星家に出来損ないが生まれたら嫌だ。そんな
母の一言で婚約は解消された。れるは、本当に好きやのに。そして彼女は
逃げ出した。小さな世界に「さよなら」と呟いた。止めれんかったれるは
弱虫やなぁ。今の彼女は「私が逃げた弱虫だから」そうやって自分のことを
後回しにする。なら、れるが弱虫ちゃう。そう保証する。
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「ねぇ」
私は気になることがある。私と居てれるくんは本当に幸せなんだろうか。
私みたいな人がいるから不幸になる人も居る。
「なんや?」
かれは返してくれる。
「今れるくんは本当に幸せ?」
私はそう口にする。私といて不幸になるなら私は会わない。そう決めた。
あなたと居ると少し心が痛む。
「本当に幸せやで。」
彼は言ってくれた。その一言が何よりも嬉しかった。
「#名前#じゃない!」
昔のお母様が私に話しかけてきた。
「あんた、ヴァンパイアなのね!」
昔の母親である屑子さんは私に火のついたマッチを投げつける。
「そうですがなにか?」
屑子さんはキレている。赤の他人である私が機嫌を取ることはしない。
「生意気なのよっ!」
トドメかと言うばかりに包丁を投げつける。
「ulinngu」
私は空を飛ぶ。空中なら屑子さんも終えないだろう。そう思っていたが
thunderdragonが居た。そいつに飛び乗って空中に来る。意外と賢い。
「watercurrentbabblingbrook」
私は水を掛ける。でも母親は怯まずに戦いに来た。
「お前がっ…、お前が居たから家族は壊れたの!」
そこで私は気がついた。私が居なかったら平和な家族だったことを。
「逝きなさいっ!」
屑子さんはそう命令する。私はもう飛ぶ気力を失い、地上へと落下した。
「#名前#っ!」
私の大切なれる君は呼びかける。
「ねぇ、れる君」
私は最後の力を振りしぼる。
「私のことなんか忘れていいよ。でもね、時々思い出して欲しいよ。
お願いだから私の分も幸せになって。」
私は涙と笑顔が混ざった表情で別れた。
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