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目
カプ要素なし
黒愛され
地雷さん🔙
黒目線
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気がつくと、眼の前が真っ暗だった。
夜などの暗さじゃなくて、目を開けているはずなのに前が見えない。
体験したこともないほどの目の痛みとなにかが目から流れているような感覚があった。
困惑して回りをキョロキョロしていると、引き戸のような音と、何人かの足音が聞こえた。
足音がとても近くなってピタっと止まったかと思ったらなにか話し始めた。
「悠佑さん。 困惑していると思いますが、まずは聞いて下さい。」
聞いたことのない落ち着いた男性の声が聞こえた。
薬品のようなツンとした特徴的な匂いと無機質な機械音が聞こえる中、その男性が、ゆっくり丁寧に話をしてくれた。
今、俺がいるのは病院らしい。そしてこの話している男性は医者だそうだ。
俺は歩いている途中に居眠り運転の車に運悪く激突されて失明した。
通行者が気づいて通報してくれたが、遅くなり失明した。
今は義眼をつけて、見た目はほぼ変わってないらしいが、もう視力が戻ることは今後一切ないらしい。
それに、しばらく入院で、毎週眼科通いになるとか。
他にも、右足首の骨にひびが入っていたり、頭を強く打っていて、色々緊急手術をした。
ここまでが医者の話だった。
「…そう、ですか…」
これからどうしようか、なんて考え込んでいると、また医者の声が聞こえた。
「しばらく入院になると思います。何かあったらいつでも言ってくださいね」
「…はい、。」
誰もいなくなったと思ったら、急に女性の声が部屋に響いた。
「明後日になったら面会できると思います ご家族様と5名のご友人の方が面会のご予約が入ってますので」
医者はそのまま、挨拶をして部屋を出ていった。
「ッそう、ですか…」
が、どうしても混乱して上手く考えることができなかった。
これからどうするんだろう? どうなるの? 活動は? 疑問で埋め尽くされて恐怖心が湧いてくる。
人の気配がなくなった部屋で、一人架空を見つめる。
やはり、眼の前は真っ暗で光一つ見えない。
メンバーには迷惑かけるなー…
そんなことを考えていると、急な眠気に襲われそのまま意識を手放した。
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青目線
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今日もパソコンの前に座って、タスクをこなしていく。
切りの良いところで画面から目を離し、伸びをする。
ふと、キーボードの隣に置いてあるスマホを見ると、通知が着ていた。
少し、胸騒ぎがしてスマホを手にとり、廊下に出た。
嫌な予感は的中したらしく、ないこからいれいすメンバーに向けて、緊急会議をやるとの連絡が着ていた。
仕事が終わったらでいいと、書いてあったので早めに終わらせて、すぐ事務所に向かおうと思い社内に戻る。
仕事がおわり、すぐ事務所に向かった。
会議室に行くと、いれいすメンバーが集まっていた。(ちなみに一部社員さんも)
シーンとしていて全員が暗かった。
でも、もう一つとてつもない違和感があった。
「…あにき、おらへんの?」
そう言うとないこの肩が一瞬跳ねた。
「……揃ったから、緊急会議、始めよっか。」
ないこはいつもより低いトーンでゆっくり話し始めた。
「…まず_単刀直入に言う。 …悠佑が事故に会った。」
その言葉を発した瞬間、場の空気が凍りついた。
そのまま、ないこはゆっくりと話を続けた。
「相手側全面的に悪い事故で、警察にも対応してもらってるし、損害賠償も全部払ってもらってる。」
「ッ…あにきはッ…?!」
りうらが、震える声で言った。ないこは微笑みなど一切しないで、全員に向かって言った。
「あにきは、打ちどころが悪くて、両目眼球破裂で失明。命に別状はないらしいけどね。 通行者が気づいて通報してくれたんだけど、少し遅くなってもう視力が戻ることは今後一切ないって言われてる。
それに、右足首の骨にヒビが入ってるのと、頭を思いっきり打ち付けたって、報告受けてる。」
ないこが話し終わったあと、誰も喋らなくて空気が凍りと化したように重くなった。
みんながみんな、ないこのほうを向いていて、表情は暗かった。
「…今後の活動についてなんだけど__」
その後も、会議は3時間ほど長引いて、全員で話し合った。
でも、みんな沈んだ顔で話が進まなかった。休憩などを細かく入れても。
そして、面会の日に少し活動の事を話そうという結果になった。
「_じゃあ、面会の日にあにきと真面目に話し合って、今後の活動方針を決めるってことで。_解散。」
社員さんが出ていくのを見届けるいれいすメンバー。
ないこが、遅くまで引き止めちゃったね、と言って子供組を返していく。
そして、ないこと俺だけになった時、ないこが話し始めた。
「まろ、仕事終わりに、ごめんね? ゆっくり休んで_」
ニコッっと人当たりのいい笑顔を浮かべるないこ。
その笑顔には疲れが見えていた。
「ないこ、これからまた仕事やるん?」
「…んー、もう少しやってから帰るよ」
また疲れた顔をするないこ。
正直心配だ。
「…潰れない程度にな」
そう言って、会議室のドアに手をかけた。
途中、ため息が聞こえた気がするが、気にしないでそのまま会議室を後にした。
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後日、あにきの意識が戻ったと連絡があり、面会の日も決まった。
そして今日、面会の日だ。
30分間の面会。看護師さんに指示された部屋の前で立ち止まる。
「、開けるよ?」
ないこが一呼吸置いて、確認した。
誰も声に出さないで、コクッと頷いた。
そして、ないこがドアを引く。
ガラガラと音を立てて、開いたドアの先には、あにきがいた。
窓の方を見ていたあにきは、ゆっくりと振り向いて、無言で顔をこちらに向けていた。
長い前髪の隙間に、ちらつく真っ白な包帯以外は、ほとんど変わりなかった。
「ッ、あにき…?」
そう呼ぶと、あにきは一瞬ビクッとして、口を開いた。
「ん、まろか… じゃあ、りうらもほとけもしょうもないこもおるん?」
「ん、! みんないるよ!」
ほとけが明るい声でそう言うと、あにきの口元がふわっと緩んだ。
「そっか、面談やな」
「…ごめんねあにき、今日は30分しか時間がないから、先にいれいすの活動について…話したいな
次の面談の時にお話しよ…っ」
ないこが言うと、あにきは口を開くが、そこから声が出る前に閉じて 苦笑いのような笑みを浮かべた。
「…せやな、先決めへんと…みんなを心配させてまうわ」
その表情に少し心が痛む。
が、やはり活動を優先してしまう。 6人でここまで紡いできた活動だから。
30分後、俺達は退室した。
決まったことは、あにきの退院までの活動休止。
リスナーには、まだ交通事故のことは言わない。
あとは、あにきが退院してから考えようという話だ。
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黒目線
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いれいすメンバーが面会に来てくれて早数日がたち、俺は退院ができるようになった。
退院当日、平日なので、まろとりうらはいないが、ないことほとけと初兎が迎えに来てくれていた。
「退院おめでとう あにき ニコッ 退院祝い…って言っちゃ何なんだけど…」
ないこが嬉しそうに言った。
そして手に、細長く硬い物を持たされた。
「これ、白杖だよ! なんか、道路歩く時にこれ使わないと行けないらしいから…!」
少しおどおどしたような感じでほとけが言った。
退院前にある程度のことを教えてもらったので、使い方などはなんとなくわかる。
「じゃあ、ゆうくん 帰ろっか!」
初兎は、いつも通りに喋ってくれ、少し安心する。
右肘を左手で持たせてくれて、一緒に歩いてくれるないこは、やっぱり頼れるリーダーだ。
「まろは仕事で、りうらは大学だから…今はいないけど…連絡入れといたから、多分終わったらくるよ」
ただの性癖ぶち込みたかっただけの駄作です