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あれ
aya
彼女と公園にピクニックをしに来た。二人の家からちょうど真ん中あたり、どちらかと言えばこっちよりの大きな公園。予報では雨だったが、程よく雲がある程度で晴れている。一応折り畳み傘はカバンに入っている。
「ごめんね、樹君おうち大好き人間なのに。外デート。」
「いいよ別に。晴れてよかった。それにずっと家の中だとあれだし。」
「そっか。」
彼女は少し微笑む。水筒に持ってきたお茶を一口飲む。風が吹いて散った葉っぱを見てもう一口。
「ね、晴れてよかったよね。傘持ってくるとお弁当もあれだし。あっ。」
そう言って思い出したかのように弁当を出す。大好物ばかりが並んでいた。唐揚げ、ミニトマト、卵焼き、これはたぶん甘い味付け。ポテトサラダにきんぴらごぼう。そしてもう一つの弁当箱にはおにぎりとサンドイッチ。
「すごい。大変だったでしょ、こんなにたくさん。ありがと。」
「久しぶりに早起きしたよー。あ、おにぎりは右からツナマヨ、サケ、おかかね。サンドイッチの具は卵だけなんだけど。からしマヨ好きでしょ。あ、卵焼きはもちろん甘くしてあるよ。」
ツナマヨおにぎりに手を伸ばす。うまい、といいながら次々に口へ運ぶ。彼女もおかかおにぎりをおいしそうにほおばっている。
サンドイッチを口に入れたとき、思った以上にからしの強かったからしマヨにむせてしまう。笑いながらついでくれたお茶を一気に飲み干す。
「ごめんごめん。味見してなくて。ちょっとからかったかー。」
彼女はそう言ってまた笑う。
向こうに大きな白い犬と鬼ごっこをしている子どもがいる。
彼女はマヨネーズが苦手だと思い出した。