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下階の人
アパート下の住民「あの…足音に気をつけていただいてます…?」
彩葉「まぁ気を付けてはいるんですけど…またですか?」
アパート下の住民「はい、それでですね…いい解決方法を見つけたんです」
彩葉「え?なんですか…これ?」
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その人が最初に私の部屋に来たのは、ついこの間のことで
インターホンが押されて私は出ると女の人が立っていた
下の人「あ、あの…下の階の者なんですけど…」
下の人「できれば…もう少し足音に気遣って欲しいと思いまして…」
彩葉「あ…すみません…気をつけます」
彩葉「(やっべ私が真夜中にソーラン節踊ってるから苦情来ちゃった…)」
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一週間後
またインターホンが鳴った
出ると一週間前に足音を気をつけて欲しいと来た人だった
下の人「どうも…あの…もうちょっと足音に気をつけて欲しいと思いまして…」
下の人「なんだか最近眠れなくて…私が過敏なんだと思ったんですけど気をつけて欲しいなと」
彩葉「ごめんなさい!気をつけます…」
そう言うと下の人は帰って行ったけど、私最近そこまで音立ててないと思うんだけどな…
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二週間後
アパート下の住民「あの…足音に気をつけていただいてます…?」
彩葉「まぁ気を付けてはいるんですけど…またうるさかったですか?」
アパート下の住民「はい、それでですね…いい解決方法を見つけたんです」
彩葉「え?なんですか…これ?」
下の人「これを部屋に敷いてもらえたらと思いまして…」
下の人「ちゃんとサイズは図りました、真下だから間取りは一緒のはずなんで」
彩葉「(絨毯だ、それも高そうな…)」
彩葉「(まぁいいや)じゃあこれありがたく使わせてもらいますね」
そしてその3日後、今度は壁に貼るタイプの吸音シートをもらった
彩葉「(この人私なんかのお金を使ってていいのかな?)」
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一週間後
またインターホンが鳴った
下の人「どうも…」彩葉「あれ?レインコート着てどうしたんですか?今、雨降ってないですよ?」
下の人「まぁ降ってないですけど…あの…部屋をちゃんと見せてもらってもいいですか?」
下の人「あげたものちゃんと使っているかを確認したくて…」
彩葉「まぁそれくらいならいいですよ」
彩葉「ちゃんとありがたく使わせてもらってます」
下の人「それはよかったです。この頃は足音もしなくなりました」
彩葉「それはよかったです」
下の人「…でももう遅かったんです」彩葉「えっ?」
下の人「二週間くらい前に再就職の面接で落とされてしまいまして」
下の人「…あなたが真夜中までうるさくするからですよ」
下の人「一睡もできないまま試験へ行ったんですよ!」
彩葉「(えっ?私その頃まだ引っ越してきて気がするんだけどな…)」
下の人「わかってます、あなた、私の夫に頼まれて私の邪魔をしようとしてるんでしょ?」
彩葉「ちょ、ちょっとあなた何言ってるんですか?」
下の人「ふふ…あははははははっ!」
下の人「…だからこれしか解決方法はないんですよ…!」
下の人「…ありがとうございます」
「準備に協力してくださって」
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解説↓
「下の男」が聞いていた足音は、どうやらとうに正気を失っていた彼の幻聴だったようです。しかし、男の主観的には「このアパートは壁と床が薄く、ある室内で生じた音は近隣に筒抜けになってしまう」ことは〈事実〉でした。
2週間ほど前の(本当は存在しない)足音に対して強い怒りを抱いていた階下の男。そんな彼が、語り手にカーペットと壁用のシートを贈ったのは、「部屋の防音を強化させる」ためでした。その上で、「何か」を浴びてもすぐ脱げて洗い流せるレインコートを着込んで何をしようとしてるのか……説明するまでもありませんね。
解説はコメント来てからで!みんなの考察教えて〜!
とある人からすばらっしい提案をしてくださったのでそれを採用しようかなと思います!
ずばり…正解者の名前を乗っけたいと思います!
今までコメは来てたんですけど返信できないから合ってるかわからんかったと思います
名前載せられるのが嫌な人は後で教えてね!
ちなみに今までの意味怖も正解者載せておくね!
ということで正解者!
・花鳥風月様!