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友達作り㉒転校生は、佐藤君⁉
星
「みんな、席につけー。今日は我がクラスに、新しい転校生を紹介する」担任の先生の言葉に、教室がざわざわと波立った。奈々はトランプを片付けながら、「へえ、転校生かぁ」と隣のゆいと顔を見合わせる。「じゃあ、入ってきてくれ」ガラガラと教室のドアが開いた。入ってきた人影を見た瞬間、奈々は持っていた消しゴムを床に落とした。モモちゃんも、カナちゃんも、李央くんも空ちゃんも、全員が「えっ……⁉」と声を失って固まった。黒板の前に立っていたのは、一か月前、あの秘密基地の廊下で涙を流して別れたはずの、佐藤くんだった。「さ、佐藤くん……⁉ なんで⁉」奈々が思わずガシッと机を叩いて立ち上がると、クラス中が「知り合いなのか?」とさらに騒がしくなる。先生が「こら奈々、席に座れ。……よし、佐藤、自己紹介を」とうながした。佐藤くんは、相変わらず不器用そうに頭をかいた。けれど、その表情はどこかひどく不機嫌そうで、以前よりもずっと冷たい目をしていた。「……佐藤です。またよろしく」それだけぶっきらぼうに言うと、佐藤くんは奈々たちの方を一度も見ようともせず、先生に指定された一番後ろの席へ、足早に歩いていってしまった。「ちょっと、どういうこと……?」お昼休み、奈々はモモちゃんたちと一緒に、廊下の窓際で佐藤くんを遠巻きに見つめた。佐藤くんは、クラスの他の男子に「お前、前もこの学校にいたんだって?」と話しかけられても、「ああ」と一言だけ返して、すぐにそっぽを向いてしまう。「昨日までテレビ電話で普通に話してたじゃん! なんで内緒にしてたの?」奈々が意を決して、佐藤くんの机の前に進み出た。しかし、佐藤くんはノートに目を落としたまま、冷たい声でピシャリと言い放った。「別に。言う必要ねえだろ。……っていうか、話しかけんなよ」「え……」あまりにも冷たい言葉に、奈々の胸の奥が、またツンと痛み始めた。せっかく戻ってきてくれたのに、どうして佐藤くんは、こんなに怒っているんだろう――?