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episode11
なんとか渋るぼんさんを連れていき、ドラゴン退治成功。
秒殺だった。早すぎない?(ぼんさんを連れて行くほうが難しかった説)
「はー、お腹すいたなぁ。」
「俺も〜。」
「自分もです。」
帰り道、三貴子はぼやく。
まぁ僕らもまだまだ15,6。食べ盛りだし、ここまでハードなことをしてはお腹もすく。
少し降りて休憩することにした。
家や寮まで距離もあるし、ここでなにか食べないと本当に倒れそうだ。
「あ、食料焼いてるけど食べる?」
すっかり駄々をこねるのをやめたぼんさんはどこからか出してきたかまどで食料を焼いていた。
ポーションやら食料やら、彼は火を使う仕事は意外と得意らしい。
「食べる〜!」
「うまそ〜。」
「ん、おいし。」
「おいしい!火加減最高じゃないですか。」
「そう?ありがと。」
それぞれ好きなものを取っていきお腹の中に詰め込む。
これで帰るまでは大丈夫だろう。
「さ、帰りますか。」
MENの一言で僕らは立ち上がり、箒に乗る。
空はもう茜色に染まっている。
早く帰らなくては。寮の門限もあるし。
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無事に三貴子も家に送り届け、僕らは寮の部屋に戻った。
荷物を置くと、程なくして食堂で食事の時間。
軽食を取ったというのに、夕飯はするするとお腹の中に収まっていく。
不思議なものである。ここまで来ると怪奇としか言いようがない。
いくら運動したとはいえ、ここまでお腹が空くとは。
という僕の人体への疑問はさておいて。
夕飯の後、ぼんさんは先生に呼ばれていた。
「キミがぼんじゅうるか?」
先生と言ってもネコおじ先生じゃない。どこかの偉い先生っぽかった。
数十分ほど経って帰ってきたぼんさんは、なにかに取り憑かれたように図書室で本をむさぼり読んでいた。
「ぼんさん、そろそろ消灯だよ?」
「あ、あぁ。先戻ってて。」
ポーションをつくってるときとは違う。
どこか必死で、どこか苦しげで。
何の話だったのか、どうしてそんなに必死になっているのか、僕には聞くことができなかった。