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病気煩いの少女と、心配性の死神さん
yu_yu
─おい、お前、大丈夫なのか?今日は。顔色悪いぞ
「あらまぁ、また来てくださったの?死神さん。あなたはいつでも真っ黒なお洋服ね。でもすごぉく似合っているわぁ。私も黒いお洋服とか着てみたいわ!」
いや、そう。…そう、だけど。じゃなくて。お前、てか今何歳なんだ?誕生日は?
「…まぁ、また急になんでそんなことをおっしゃるの?私のお誕生日だとか、別にいらないでしょう?」
…いる、だろ。俺が祝ってやるよ、今年は。で、何日なんだよ?
「…わかんないの。…わかんないのよ、わからないの。私は箱から産まれてしまったから…まぁ、強いて言うなら、クリスマスよ。12月25。覚えやすいでしょう?今年だけと言わず、これからもお祝いしてくださいな?」
…気が、向いたら…な。
「ふふっ。可愛い死神さんですこと。あっ、そうだわ!あなたのお名前、聞いてなかった。なんてお名前なの?」
…ないよ、なまえなんて。ある訳ねぇだろ、人間じゃあるまいし
「…えぇ、ないの。じゃあ私がつけてあげる!うんー、死神さんでしょう?じゃあ、シオさんね。死神のしに、大きな鎌のお。いいわ、すごくいい!あなたはこれからシオね。わかった?」
…別に、なんでもいいよ。はいはい、分かりましたよーだ。好きに呼べ
「…ふふ、ありがとう。」
「…あら。死神さん、今日はどうしたの。しばらく来てなかったじゃない」
…お前の、容態が…落ち着いてたからな…
「…そうね、そうだったわねぇ、たしかに。落ち着いてしまったけれど、誰にも会えなくて寂しかったなぁ。…ねぇ。死神さん。…意地悪な、質問をするわ。…わたしって、あと何年生きれるの。」
…おまえ、は…長くて、…
「まぁ、躊躇わなくていいのよ。大体わかってるの。もう長くないんだなって。」
…あと、持って…3ヶ月…もつか、怪しい。
「…あぁ、そんなにもう短いの。未練なんてないけれど、なんか寂しいわぁ。でも、あちらに行ったら貴方が助けてくれるでしょう?」
…それはそうかもな。気が向いたら、助けてやるよ
「…あなたも心配性ね。そんなに頻繁に来なくていいのよ。ただ、最後と、最後が終わったら、しばらくは一緒に居てね。」
…わかったよ、いくらでも居てやる。だから、今は…一旦寝ろ。
「…はぁい、おやすみなさい。元気でね。また、…次会う時まで」
…ああ。
ピーっ、ピーっ、ピーっ、
「…あら、随分と早いお迎えですこと。…けほっ、もう、そんなに経った?」
…まだ。まだだよ、まだだったんだよ…!!
「…でも、もうもたないでしょう。分かっていたから、いいのよ。大丈夫。無理をしすぎたみたいだから、平気なのよ。」
…お前に、最後に選ばせてやる。プレゼント、渡せなかったからな。
「まぁ、優しい死神さんですこと。こちらへいらっしゃって?近くで聞きたいわ。」
…おまえは、俺の、鎌と…自然に、死ぬの。どっちがいい…っ
「…どうせなら、あなたのそのおっきな鎌で死にたいわ。さて、最後におままごとをしましょう?」
…なんだ、なんだよ。そのまま寝てろ、なんで起き上がるんだ。
「…ごほっ、ごほっ、…あら、時間がない。早くしましょう。」
「…死神さん。…いや、シオ。私だけの、シオ。あなたのこと、何となくずっとわかっていたのよ。私のお兄ちゃんなのでしょう?3年前に、この世を去った。雰囲気も、背姿格好も、すべてがそっくり。分かっているのよ。だから、どうかそんなに泣かないで。」
『…おれ、ゆきには死んで欲しくなかった。おれっ、お前のこと連れて行きたくない…っ!!』
「…だめよ、もう時間なの。ほら。鎌を貸して。あなたの手も。」
「…大丈夫。あなたが私を殺したんじゃない。お兄ちゃんでもない。私自身と、私の病だから。」
「…私が死んだら、三途の川でお話しましょ。ああ、でも私の川は短そうね。まぁ、私もあなたも、地獄に落ちたって、天国へ行けたって、きっと離れられないわ。だって、私たち、家族だもの。」
『…ゆきっ、』
「…さて、おままごとは終わり。力は入れなくていいから。添えるだけでいい。あなたに罪の意識を付けたくないから。」
「…じゃあ、またね。シオお兄ちゃん。」
『…ゆき。おれは、おまえを、幸せにするから。今度こそ。』
カランッ
ピ─────