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#4 噛み合わないやりとり
「文豪ストレイドッグスわん!」の内容です。
連載中である「英国出身の迷ヰ犬」の番外編になります。
オリキャラ注意。
英国出身の迷ヰ犬
https://tanpen.net/novel/series/dbc4b7a3-d5a6-4927-bd3f-8e75383d3519/
立原side
それは、何処かの秘密基地での話だった。
「おかえりなさい、芥川先輩。単独任務お疲れ様でした!」
今お茶を淹れますね、と席を立つ姉さんと要らん、と答える芥川さん。
会話が成り立っていなさすぎだろ。
そんなことを考えていると、秘密基地の扉が開いた。
「芥川、戻ってるか? |一寸《ちょっと》伝言がよ」
「中也さん。すみません、わざわざ」
「いや何ついでだ」
あー、中也さんの分の茶もいるな。
どうにか姉さんに伝えようと小声&指で2を作る。
しかし、返ってきたのはピースだった。
暫くして、どうやら伝わったようだった。
安心していると、姉さんが盆をもってやって来る。
「お待たせしました」
「全く伝わってねぇ!」
茶も羊羮も一つしかないんだが?
「何で満足そうなんだ樋口一葉。中也さんが見えてないのか!?
そんなに小さいと思っているのか!?
芥川さんをよくよく見てみると、めっちゃ困ってる。
机に只一つ置かれたおやつセットに、あの芥川さんが!
中也さんも無言だ!
これは気まずいぞ!」
「……どうぞ」
「うん! そうなりますよねー!
姉さんはショックを受けるな!」
「お前…」
「ついに芥川さんが動いた!」
「|先刻《さっき》から五月蝿いぞ」
「ほら~怒られた!」
って、俺が怒られた!?
「中也君と芥川君いる?」
「ルイスさん、どうかされましたか?」
「いや|幼女趣味《ロリコン》──あ、|首領《ボス》が至急本部に集合して欲しいって」
「ちっ、とんだ二度手間だったな」
「私も行きます、芥川先輩。こちらの警備は黒蜥蜴に任せますね」
それじゃ、とルイスさんが指を鳴らすと三人の姿が消えた。
異能力で転移したんだろう、多分。
「……俺が食ってもいいよな、コレ」
「(三等分)」
こうして俺たちは、三人で食べるのだった。
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No side
「エリスちゃんがドレスを着てくれないんだよぉ~」
「……。」
何でルイスくんがいるかって?
番外編だから良いんだよ!