公開中
4〜遭遇〜
お久しぶりです
投稿しただけで褒められてぇ…
ごめんなさい
よんわです
あれから吉田先輩におかしな様子はなかったから、何かのアドリブだったのだろうか。
「じゃ、二階行きまーす!」
と言うわけで、今私達は一階から二階へと続く正面玄関から見て右側の階段を登ろうとしている。
階段の先は、窓から漏れている灯りはあるとはいえ薄暗く、またしても羽田さんが腕にしがみついてきた。
「羽田さん、なんか毎回こうしてない…?」
「ごめん、怖いし…あ、あと私の事は愛梨って呼んでね!」
みんなでゆっくりと階段を登っていく。一歩踏み出すごとに、ぎし、ぎし…と階段の音が響き、自然と不安が掻き立てられる。
先頭を歩く吉田先輩も口数が減ってきたし、爽屋はなんだか顔色が悪い。
「爽屋、大丈夫…?またいつもの、冷え性かなんか…?」
「いや、ただやっぱり嫌な予感がずっとしてて…頭痛くなってきたし…」
「嫌な予感って………はあ」
爽屋に言い返してやろうかと思ったが私は口を閉じた。
私も、嫌な予感がしないことはないのだ。
ただ、言ってしまったら、それが現実になりそうなだけで。
---
二階にたどり着いた。
こちら側には201、202、203、204号室までがある。
とりあえず、端の201号室から中を見ていこうと言う話になったのだが、案の定鍵がかかっていた。
202、203号室も同様だったが、204号室の扉は、腐って木材が痛んだところを誰かが無理矢理ぶち抜いたらしい荒く大きな穴が開いていた。
「うわ、誰だろ、こんな穴開けたの…怖っ………」
沙耶香がボソリと呟く。確かに、何か大きなハンマーか何かを使わないとここまで大きな穴は開けられないと思う。
「こういう人の寄り付かないところが犯罪者の隠れ場所になったりすることもあるからね…」
峰先輩が沙耶香に続く。確かに、今は幽霊云々よりも犯罪者の方が現実味を帯びていて怖い。
しかし、外から204号室を覗いても、犯罪者の痕跡など全く見当たらない普通の部屋に見えるので、私達はしばらくドアの前で話し合ってから、意を決して中に入ることにした。
敷居をまたぐように大股でドアの穴をくぐり抜けると、そこは『元は』温かみのある木製の部屋。
今は、壁の至る所に開いた穴や、できた染みがおどろおどろしい。
「見た感じ、普通のロッジの一室…みたい、ですね。」
私の意見にみんなも黙って頷く。
本当に普通の部屋だなあ…
そう思って、客用の大きなキャビネットをなんとなく開けてみようと思い、手をかける。
「玲、開けるなっ!!」
爽屋が慌てた様子で止めようとしたが、少し遅かった。
きい、とドアが開き、爽屋の大声に驚いた全員が振り返る。
しかし、その中身を皆んなが目にする前に、爽屋がドアに飛びつき、閉めてしまった。
「え、爽屋くん!?何が、何が中に入ってるの!?」
目を見開いて峰先輩が問いかける。しかし、爽屋は答えようとしなかった。さっきの比でないほど顔を青くして、肩で息をしている。
たまらず沙耶香がまたキャビネットに手をかけると、爽屋はそれを厳しい声で止めた。
「それを開けるなっ!」
「え…?爽屋、おかしいよ………
本当に、何があったの……」
一歩思わず後退り、問いかける沙耶香。
爽屋は、ゆっくりと顔を上げた。青くて、汗の垂れた顔を。
「いや……大したことはない。本当に、何でもないよ。とにかく、早くここを、」
出よう、と爽屋が続けようとした時、どんっ、と大きな衝撃が部屋に走り、部屋全体が小さく揺れた。
「きゃああああ、なにっ、なになになになにぃっっ!!!」
私は、《それ》を見て、隣でパニックになっている羽田さん…愛梨の腕を取り一目散に部屋から駆け出した。
ほぼ同時に、皆んなも部屋から飛び出した。
---
部屋の天井から、ほぼ原型をとどめていない、『首吊り死体』が落ちて来たから。
朝の四時半に一人部屋でホラー小説を書く馬鹿は誰でしょう?
僕です!!
書く書く言っといて、また遅れましたね…
ちゃんと完結させます。はい。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
もしよければ、ファンレターお願いします!