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クリスマスマフラー 第2話
ジャム子
人がだんだん増えてくると、私は近道の建物の間の細い道を通ることにした。この道は私しか知らない。
雪が強く降ってきた。
そういえばあの日も、今日と同じくこの道を通ったな。
雪がたくさん降っていた、一年前の今日。私はそっと、一年前のあの日と、今日を思い出す。
私と彼が付き合ってからのこと。
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大学生から社会人に変わった私たち。会社で忙しくなり、休みはあまり取れなかった。取れても友達と会うため、私と君は半年も会えていなかった。でも二人とも寂しいなんて思っていなかった。
「全然寂しくなんかないよ?たまに連絡できればいいし。しょうもないことでもさぁ~。」
今、私は数少ない中の一番仲の良い友達に電話で愚痴を聞いてもらっている。
「でも、大好きって言ってるの私だけだし、好きなの絶対私だけじゃん。それでもいいけど。でも、私は愛したいし、愛されたいの!!」
その友達は適当に「へー。」と相槌を打っている。
「クリスマスまで、一緒に居られるかなぁ………。」
思わず出た本音。数秒の沈黙が続いた後、私は慌てて「私は一緒に居たいんだけどね!??」と付け加える。友達は「気にしてねぇ~。」と溢す。
数ヶ月後。
クリスマス。私は無事に君をクリスマスデートに誘えた。OKはあっさりしていて違和感を覚えたけど、それは愛ということにして無理矢理蓋をした。
天気予報では雪は降らないって言っていたのに、たくさん雪が降った。
去年と同じく、高い時計塔の下で今度は私が君を待っていた。君へのプレゼント、緑のマフラーが入っている紙袋を持って。
私は去年君がくれた赤いマフラーを首に巻いていた。そのマフラーは思ったよりも暖かくて、雪がどんなに降っても、寒くなっても平気だった。
「よぉ。」
約束時間から20分ほど経ってから君は現れた。
(謝ってくれない………。)
なんて、去年大遅刻した私が何を言う、と思うけどそれでも心がモヤモヤした。
「久しぶり………!!」
それでも私は嬉しくてたまらなくて、目の前の君に抱きつこうと手を伸ばすと、その手は振り払われた。
「別れてほしい。」
思ってもみなかった言葉で頭が真っ白になった。十何秒も沈黙が続いて、ようやく絞り出した言葉は声にならずに消えた。
「なんか違った。もうとっくに好きじゃないし、まだ脈あると思ってベタベタしてくんの、ウザイ。他に気になる人出来たし。」
頭に浮かんだ言葉は一つだけ。
「……なんで、そんな、今言うの…………?」
「……傷付けばいいと思って。」
悲しさよりも、怒りの感情が先に来た。
「っ、期待させといて!!!」
私はマフラーが入っている紙袋を投げた。するとなんとその紙袋はソイツの顔面にクリーンヒットし、私は無言で走ってその場を去った。すれ違うとき、かすかに君の声が聞こえた。《作戦だよ》と。
早く家に帰りたくて、私は近道の建物の間の細い道を通った。
雪が冷たくて冷たくて、腹が立った。
私が悪いのか、君が悪いのか。悲しいのか、怒ってるのか。こうなることをわかっていたのか、願っていたのか………。
あの紙袋の中には、大好きだよって手紙を入れた。本当に大好きだったのかはわからないけれど。
手で、優しくプレゼントを渡したかったのに。
君とお揃いにした赤いマフラーは、結局外したくても家に着くまで外せなかった。
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私はあの日の出来事を鼻で笑った。あまりにもくだらなくて。
私も馬鹿だし、彼もイラつくほどひどい。
でも、あの紙袋を見事彼の顔面に命中させたのは本当にナイスだ私、と心の中で自分を褒める。
もうすぐ家に着く。
読んでくださり、ありがとうございました!!
今回めっちゃ長かったですし、違和感も所々………。(一応こだわりです…。)
次回も読んでさると嬉しいですっ!!!