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オーロラルシファー【1】
「食べ物持った、薬草持った、後は、、、」
とある森の一軒家。
師匠と2人で暮らしていて、滅多に他の人は来ない。
これから1年間の修行を行う。今はその準備。
「あ、そうだ。」
「なんですか?」
師匠が思い出したように駆け寄ってくる。
「ルーメンにはとんでもないインスモルトがあるらしいから探してみてね。」
「インスモルト!?」
インスモルト。一撃必殺技。
使いこなすには相当な鍛錬と長年の経験が必須。
なぜそんな大技を自分に、、?
「分かりました、探してみます。」
準備が整った。
早朝。もう春とはいえど、まだ結構ひんやりしている。
[|ペンナ イン《飛行開始》]
光の羽でできた箒を手に持ち、空へ飛ぶ。
「残りマギアは、、、、」
「十分だね。」
師匠が言う。
この箒は基本的には太陽の光でしか充電できない。
晴れの日だったらいくらでも飛べるけど雨だとまずいかもな、、、
幸い今は晴れだからいいけど。
ルーメンはここから東だ。
「それじゃあ、」
行ってきます。
~~
[|ペンナ アウト《飛行終了》」
「やっと着いた、、」
ついにたどり着いた。
ルーメン、見るからに”死”しか感じない島。
ほんとにここで1年間修業するのか、、??
足を踏みいれる。
昼下がりの空、空気は重い。
植物も色が沈んでしまっている。
闇色に包み込まれたこの島には恐ろしさまで感じる。
「そうだ、アシマンの確認。」
ここでのアシマンの最終目標は「島のディアボリーをすべて浄化する」こと。
そういえばディアボリーってどうやって浄化するっけ、、、
てかちょっと待って、
「なにかいるッ?!??!」
杖を手に持つ。後ろを振り返る。
全長1mぐらいの魔物。
恐らくこれが浄化するべきディアボリーなのだろう。
「ちょっとはゆっくりさせてほしかったなあ、、」
[|ペンナ イン《飛行開始》]
空へ飛び上がる。
自分の使う光魔法は基本的には空を飛んでいたほうが使いやすい。
早速アシマンが来た。
『イミニカスを倒し、ディアボリー浄化に貢献せよ。』
『ディアボリー浄化の方法はただ1つ。“魔の核”を破壊するのみ。』
『目の前にいる敵、イミニカスは体の中心部に魔の核がある。そこを狙って攻撃せよ。』
「把握。体の中心部ね。」
イミニカスの攻撃。
触手みたいなものの群れが体から飛び出してくる。
「やっば」
[オスター]
星形のオーロラの膜で防御壁を作る。
触手の攻撃を防げた。結構ギリギリ、、、
一方、相手のイミニカスは攻撃をしてこない。
一度触手の群れを出したらすぐには攻撃できないのかも。
それなら、、、
「今がチャンスだ。」
[オーロラント]
オーロラの膜が敵を包み、光で感電させる。
電気を持った粒と空気の粒が混じりあって爆発する。
空気で満たされている地上戦ではこれが強い。そこまでスキルもいらないし。
イミニカスがボロボロになる。
体の中心部、、あった。
”魔の核”だ。
[オーラディ]
魔の核めがけて光線が飛んでいく。そして、
’’’パアン’’’
音を立てて魔の核が割れた。
光が出てきた。一瞬世界が白色になる。
その光は空へ舞った。島の中央へと伸びていく。
その時だった。
島の中央にある大樹が光のベールに包まれた。
数秒間包みこむ。
光のベールが消えた。
あまりの速さに脳が固まる。
あの光は何なのか。
さっきの敵、イミニカスやディアボリー浄化との関係があるかもしれない。
「とりあえず行ってみるかぁ。」
[|ペンナ アウト《飛行終了》]
島の真ん中、黒ずんでいる大樹。
そこに1つだけ輝いてる葉がある。
これがディアボリー浄化の証なのだろう。
、、、、、、、、、
「てかなにこれ。」
さっきの葉の足元に落ちている。
よく見るとキラキラしてる、、結晶?
、、、、ん??、、、ちょっと待ってこの輝き方見たことあるぞ、、、??
「これってまさか、、、!!!」