公開中
能力境の改革記 #1
キャラクター募集しました!
あたいは「京浜」!下の名前なんてややこしいから京浜でいいよ!
(↑理の真似です。)
たくさんのキャラクターありがとうございます!
(ちなみに東方にかなり影響を受けています。でもそんなに影響は目立ってないはず。
オリジナリティは壊れてないから許してください!!!)
舞台は冬になります。
異常に長くなりました。これが文長異常(ぶんながいじょう)…!
|理《るうき》「最近は異常もないし、結構暇だなぁ」
---
ここは能力境。現実世界からは離れた場所。
能力境には能力が使える者がたくさんいる。
能力が使えない者も「人境」と呼ばれる、人の多いエリアに住まう。
まるで現実世界の上位互換。
だが、そうでもない部分もある。
---
能力境には《《異常》》が起こるのだ。
たとえば「異常気象」。異常な気象が続くこと。
たとえば「異常破壊」。境界内の様々なものが次々と破壊されること。
たとえば「異常混合」。能力境と能力境の外の世界の境界があやふやになること。
たとえば「異常存在」。有害な感染症や物体が散乱してしまうこと。
その異常は、強い能力者が主に発生させる。
普通なら異常は能力なしの人間では解決することができない。
異常を解決できるのは能力を持つ人間や人間以外。
その中の一人、「境界内異常解決家」なのが|藤原 理《ふじわら るうき》である。
---
理「せっかくなら|氷空《そら》さんのところでも行くか〜。
なんだかラムネが飲みたい気分だし。」
〈|藤原《ふじわら》 |理《るうき》。人間妖怪(封印の妖怪)の18歳。〉
〈人間妖怪は人間になったり妖怪になったり、人間と妖怪の中間になったりできる。〉
〈ありとあらゆるものを封印する能力を持っている。〉
〈境界内異常解決家。二つ名は「封印の少女」。とても強い。〉
〈人境と操境の境目に住んでいる。〉
---
~琥珀氷店〜
理「こんにちは〜氷空さん。ラムネありますか?」
氷空「あら、理さん。こんにちは。ええ、ありますよ。外は寒いけど…
買って行きますか?」
理「うん、買ってきます!寒くても平気!」
〈|杉花《すぎばな》 |氷空《そら》。妖怪(氷結の妖怪)で102年生きている。〉
〈妖怪は不老不死で、見た目は若いまま固定される。〉
〈氷雪を操る能力を持っている。〉
〈駄菓子屋。二つ名は「氷山の暴妖」。強い。〉
〈水麗湖周辺の幼境にある「琥珀氷店」に住んでいる。〉
アカリ(…あ、理ちゃん)
理「アカリさん!どーも」
アカリ「最近は、異常もなくて平和だね〜。いつまでもこれが続けばいいのに」
理「......そうねぇ。」
氷空「?」
理「__嵐の前の静けさ……__いや、なんでもないです」
氷空「えっ…予感、しますか?」
理「正直、します」
アカリ「怖いね…私、強くないから心配だよ」
〈|西園寺《さいおんじ》 アカリ。妖精(神夢の妖精)で89年生きている。〉
〈妖精は不老不死で、弱い種族なものの見た目は若いまま固定される。〉
〈夢を操る能力を持っている。〉
〈駄菓子屋の看板妖精。二つ名は「悲夢の妖術師」。やや弱い。〉
〈水麗湖周辺の幼境にある「琥珀氷店」に住んでいる。〉
氷空「大丈夫ですよ、私は弱くないので」
アカリ「そ、そっか…。」
アカリ(…)
理 (なんかムードが…伝わってくる。これは早めに退散した方がいいかもしれない)
彩「こんにちは…っ!」
氷空「いらっしゃいませ〜、あ、彩さん!」
理「彩ちゃ〜んっ、こんにちは〜!」
彩「…うんっ」
〈|星宮《ほしみや》 |彩《さや》。妖精(星の妖精)の10歳。〉
〈妖精は不老不死で、弱い種族なものの見た目は若いまま固定される。〉
〈星を操る能力を持っている。〉
〈幼い子供。二つ名は「幼き星使い」。やや弱い。〉
〈幼境に住んでいて、育ちも幼境。〉
彩「あれっ…?なんか、アカリさんが静か…?」
理「どうした?元気ないけど」
アカリ「いっいや!何でもないよ、大丈夫!」
氷空「…変ですね」
アカリ「変じゃないから!」
彩(これは…)
理(想像に難しくないな…)
理「とりあえずお金は置いておくから!」
氷空「あっ、ありがとうございました!」
理「……これが正解…。」
---
〜理の家〜
理「んも……謎のムード漂ってるんだから…。」
少し落ち着いて、理がちびちびとラムネを飲んでいる時だった。
外から轟音が聞こえ、地鳴りがする。
直下型の地震が起きたような感覚だった。
理「はぁん!?地震とかの自然災害は封印してるはずなのに…っ」
地震《《のようなもの》》はしばらく続く。流石の理もこれが異常事象であることを
前提として考えるほど大きめだった。
理「水麗湖が溢れてきたりして……。まあそこまではならないか、結界張ってるし
みんな…無事だよね…?」
ただの地震だ、結界は張っているし何の影響もないだろうと、
ほんの少しだけ安心したその時だった。
再び「ゴォォ」という轟音が鳴り、大きく揺れる。
それに加え、空の一部が暗く、黒い。まるで空に穴が空いているよう。
強い風が吹き、四方八方からかん高い叫び声が聞こえる。
「ギャアアアーッ!!!引きずり、込まれるーっ!!!」
「どこよここ!!元の場所に戻して!!!」
「イヤァアアアアアア!!!!!!!」
境界内はさながらパンデモニック状態。
この叫び声の内容から、理はどんな異常かをすぐに予想できた。
理「これは間違いなく《《異常混合》》!!!
もう最悪だ……対応も面倒な割に、修復も時間かかるし…
というよりは今まで事例も少ないし……!!!」
理は一刻も早く異変を解決させるために、知らず知らずのうちに
一目散に外に出ていた。
しっかり腕にも武器のガラスの棒を固定させ、30枚ほどのお札を持った。
それに、異変の時にしか持たないナイフも持っている完全装備の状態で。
理は異常を解決する時に中心として動く存在。
勘から、元凶は幼境から妖境にかけて動いていることがわかる。
異常にはたいてい、中ボス的な存在がいる。
その中ボスも早めの処理をしなければ、後々面倒になる。
理「中ボスがいると予想されるのは……とりあえず操境の北端らへんか…?」
---
茉莉「あっ理ちゃん!やっぱりもう動いてたんだ」
理「当たり前ですよ、とんでもない叫び声とか聞こえてくるもんですから!」
〈|三笠間《みかさま》 |茉莉《まつり》。妖怪(白狐の妖怪)の20歳。〉
〈妖怪は不老不死で、見た目は若いまま固定される。〉
〈神力を操る能力を持っている。〉
〈神社の巫女。二つ名は「兵狩り」。〉
〈妖境の中でも人境に近い、西端に住んでいる。〉
茉莉「急いで結界を破ってきたんだ。地震が起きたのかと思った…」
理「本当ですよ…。とりあえず応急処置として、ぽっかり穴が空いた部分は
結界を貼りましたが、じきに破壊されるでしょうね…」
茉莉「そうなったら最悪だね…。」
中ボスのいるであろうところに向かっていた二人が会い、
全力でかつバランスを保ちながら一緒に向かっていく。
理「あーも、さんむい!さんむいです!」
茉莉「寒いね…手の感覚が…」
理「でもなんかあったかくなってきましたね」
茉莉「ってことは…?」
理・茉莉「!!!」
---
理「げっ!!出たぁ!!!」
???「“出た”とは何だ…」
目の前に現れたのは、真っ赤に染まったシャツの上に黒いタキシードを着た、
悪魔らしい容姿の者だった。
茉莉「《《カミラ》》…。でも、いる、ってことはさ」
理「間違いなく異常ってこった…。まあ、それは__前提なんだけど…。__」
カミラ「また異常を解決しに来たのか。何度も言うが、………は、いい奴なんだよ!」
突然風が吹き、「いい奴」が誰かは、二人はわからなかった。
理「なんて…?ちょっと聞こえなかったんだけども……元凶は誰なんだよ!」
カミラ「元凶?さあ。誰だろなー?」
〈カミラ。悪魔で1000歳生きている。〉
〈悪魔は見た目が若いまま固定され、不老不死ではないが長生き。〉
〈炎を操る能力を持っている。〉
〈炎の魔術師。二つ名は「炎の神」。〉
〈人境に住んでいる。〉
カミラは悪魔らしく首を傾げた。
カミラ「お前たちの名は…何だったか?」
理「えっ…、あたいは藤原!下の名前なんてややこしいから藤原でいいよ!」
茉莉「名前なんて何でもいいでしょ!?」
カミラ「ああそうそう、思い出したさ、お前は理か。」
茉莉「まあ、誰でもいいや、カミラは何年も長く生きてるんでしょう?
知ってると思うけど、私は長生きと戦うのが大好きだから!」
茉莉はにったりと笑った。
理「そういえばそうだった…でも、毎回異常の時に通せんぼするのは思いっきり
迷惑なんだよ、さっさと突破するからね!!」
カミラ「いいさ、俺も相手になる。……“ウェーブファイヤー”」
理「うおっ!?」
理と茉莉の周りが一気に火で囲まれた。
茉莉「大丈夫、落ち着こう、こんなの見掛け倒しだから!」
カミラ「見掛け倒し…さあ、本当にそうかな?」
理「あったか〜。冬はこれに限りますねぇ〜。」
火が宙に浮き、理と茉莉を目掛けて、火花を飛ばしながら飛んできた。
理「めんどくさいな……“時間封印”!!!」
茉莉「!」
時間を封印することで、理は時間を停止した。
理「とりあえずどうしましょっかねぇ……。」
時間を停止したため、茉莉もカミラも動かない。
理「そこらじゅうにレーザー貼るか…。まだ中間だ、元凶ほどは強くないだろ」
理「……っと」
時間停止を解除する。
カミラ「!?」
カミラの目に真っ先に飛んできたのは、紅に染まるたくさんのレーザーだった。
何度も戦ってきたためすぐにカミラは理解した。これが理のものだと。
カミラ「…おいっ」
理「そのくらい燃やせるんじゃない?まさか…無理?」
茉莉(自分から解決方法提示しちゃってるじゃん!何してるの理ちゃん!)
カミラ「……“ファイヤー”、こんなレーザー軽いもんだ」
火を出現させ、レーザーをボッと燃やした。
理「カミラの体力消耗に繋がったからまぁいいけど……やっぱ言うべきじゃなかったか」
それからカミラはたくさんの火の玉をばら撒いた。
理も茉莉も避けることしかできず、少しばかり追い詰められていた。
茉莉「避けるだけじゃいけない……。“一蓮托生”」
理「おっ!出た!」
カミラ「…またそれか、同じ手には引っかからないぞ」
茉莉は自身に結界を張り、どれだけ火の玉が当たっても平気そうな表情をしている。
理はただ避けるだけ。
カミラ「!?“一蓮托生”は分身を出すやつじゃないのか…!?」
茉莉「残念、それは“天衣無縫”だよ」
理「技も覚えられないとな?降参かえ?」
理はいつにも増してドヤ顔で、ガラスの棒を刀さばきのごとくぶん回した。
茉莉「…はぁーっ!!!」
茉莉は結界が食らった分の火の玉を全てカミラにぶつける。
何とも余裕そうな表情で。
カミラ「……、………には、近…づく…な…よ…」
カミラはだんだんと意識を失いながら倒れた。
また、風のせいで元凶の名前が聞こえなかった。
茉莉「やったね、《《藤原》》!」
理「急に呼び方変えなくても…《《三笠間さん》》」
理「余裕でしたね、というか都合のいい時にだけ風、吹きますね」
茉莉「それも多分、この先にまだ中ボスがいて、その中ボスによるもの…かな」
理「まあ、そう考えるのが自然ですよね」
さっきのような風がビューッと吹いた。
なぜか二人は、その風の発生源に引き寄せられている気がした。
???「封印の少女と、兵狩りか。」
藤原 理の詳細
https://tanpen.net/novel/7e3cff0c-7fea-417b-9fab-6014c632487c/
杉花 氷空の詳細
https://tanpen.net/novel/7aca3212-e714-499f-bacb-766252089204/
西園寺 アカリの詳細
https://tanpen.net/novel/b2ee3e2f-7918-40a7-bc3b-2f9dd503a289/
星宮 彩の詳細
https://tanpen.net/novel/32176653-1c66-4ac1-84cc-3be69d1170ca/
三笠間 茉莉の詳細
https://tanpen.net/novel/694d2126-146c-4559-b79d-ee24eaf609dc/
カミラの詳細
https://tanpen.net/novel/89bf2a2e-b1b2-4c28-81b8-3fb4e1465c42/