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転生
なにこれ、
くるしい、くるしい、こわいっ、たすけて、、
「はーい、今助けましょうねー」
「・・・・?」
あれ、眩しい。
体が動く。
息もできる。
いったい何が起きてる?
「こんにちは!転生者さん。私の名前はノワール。よろしくね!」
「転生者?あと、自分の名前がわからなくて、」
「いいの!いいの!今の君は何者でもないの。名前も性別も無いの」
転生者。じゃあ、前世の自分は死んだ?
これからまた新しい人生を始めるのか?
「いやだ、」
「え?」
「もう、生きたくないよ!どうせまたこうやって死んで”ここ”に戻るんでしょ?
死に怯えて人生を終えるなら、始めたくないよ。もう、悲しみたくないんだ!」
生きていたときの記憶はない、けれど
最後はただただ死に怯える生活になっていたのは覚えている。
あの時はどうにもならない喪失感に押しつぶされそうだった。
だったら、このままノワールと一緒にずっとここにいたほうが、
「ちがうよ。君は来世の人生で前世できなかったことをたくさんするの。
楽しいこといっぱいして、大切な仲間にかこまれて、死を感じることがないほどの
人生にするの!いや、しないといけないの。だから、生きて!生きないとなにもできないよ」
ノワールからの言葉はとても説得力があった。
もしかしたら、生死の間をずっとさまよっている人にいわれたからこそ
”生きて”なんて言葉が響いたのかもしれない。
「でも!今は少し休憩だね。楽しい来世に向けて、備えなくっちゃ!」
「だね」
ノワールに言われたとうり今は休憩だ。
ただ、またノワールに会えるだろう。
今度は楽しい思い出話をたくさんもって。
作品名と作者名は出していいですよ!
もし賞をもらえるんでしたら、悠陽(作者)とネッ友になっていただきたいです!