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贈り物の話
「先輩ってその星型のネックレス、いつも付けてるっすよね」
「は?」
今日は後輩のアンリと一緒に買い物に出かけていた。というか、つき合わされた。その道中で突然、アンリがそんな事を言い出した。
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「学校のカバンに付けてるやつと多分一緒ですよねそれ」
「あぁ…短くしてストラップにしたりしてるが…よく気付いたな」
「なんか先輩、外で会う時は絶対と言えるくらいには付けてるので流石に気づくっすよ。それ、大事な物なんですか?」
大事な物、と言われたらそうかもしれない。
「まぁ…貰い物だから…」
「え゛、それ貰い物なんですか!?一体誰から!?…ハッ、そういやこの前また体育館裏に呼び出されたって噂聞きましたけどもしかして…!?」
「んなわけねぇだろ。てかどこから流れてんだそんな噂。…レイラだよ。身内だ」
そう言ったら、「そっすか…」といって軽く落ち込んだ素振りを見せた。なんなんだ一体…
「てか贈り物って普通飾るものじゃないんですか?」
「飾るものなのか?」
「だって、ずっと使ってて、それでもし壊れたら送り主にも申し訳ないじゃないですか?だから大事に飾っといて、それがふと目に入った時、もらった時の温かい感情が…」
そうペラペラ喋りだすアンリを横目に、俺は考えていた。
確かに、せっかく貰ったものを壊してしまったら申し訳なくなってしまう、というのもあるかもしれない。
「でも、使わないのももったいないだろ?」
「確かにそれもあるっすねぇ。まぁ、贈り物をどうするか、は人それぞれですからね。…まさか、乱暴に使ってませんよね?お姉さんからの貰い物を……」
「なわけねぇだろ。…そんなふうに見えるのか?」
「まぁ…多少は?」
「おい」
まぁ、確かに俺はよく戦ったりする立場にいるから、そう思われてもおかしくはないだろう。
「使うには使う。…だが、乱暴に使うわけねぇだろ」
「おお…断言した…」
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ふと、これをもらった時の事を思い出した。
『私ね、ライアには“本当の気持ち”を大事にしてほしいの』
『嘘なんかじゃない。ただ、その純粋な思いを』
『これは、ライアがそれを忘れないようにするためのプレゼント!』
『まぁ、私からの日頃の感謝も込めてるけどね。だから大事に使ってよー?』
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「…これには、大切に込められた想いがあるからな」
「…」
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「先輩!今笑った!」
「は?」
「そういうのって、もっと先輩にとって大切な人に見せるものかと思ってました…ハッ、つまり俺も先輩にとっての大切な人の対象…俺みたいな凡人が…!!うわ…写真に収めておけば良かった…」
「…俺帰る」
「あーーーッ!待ってください!もう1店舗付き合って欲しくて…!」
アンリが涙目で追っかけてくるのを背景に歩いていた俺の足は、いつもより軽く思えた。