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    秘密人狼③ 投票される覚悟
    
    
        誰がどの役職か少しだけ予想は付きましたか?
今の所は判断要素ほぼないと思いますけどw
{参加者と言葉のマーク}
 高露乃ノ葉(たかつゆ ののは) 🍀
 御影 杏奈(みかげ あんな)  🌷
 姫城 珠莉(ひめき じゅり)  🎀
 柿倉 めい(かきくら めい)  🎤
 春島 憂 (はるしま ゆう)  💎
 天海 彩羽(あまみ いろは)  🎨
    
    
     天海彩羽の正体が実は天羽というイラストレーターだと分かった。
 スケッチの時間が終わった後、みんながサインをもらいに行っていたけれど
 私はやめておいた。
 正直言って、彩羽は迷惑そうだったし。
 そのまま一人で部屋に戻って考える。
🍀「どうしたら真占い師って証明できるか…?」
 めいは菓子交換で部屋に来た時に”覚悟してね”と言っていた。
 それくらい自信のある推理材料を持っているのか。
🍀「いや、違う。占い師なんだから占いが出来ればそれでいい。」
 占いが出来たら誰かの白黒が分かるし、
 それで吊られたって復活があれば大丈夫なはず。
 頭がフリーズして、栄養が足りてないと知る。
 昼ごはんはほぼ食べてないに近かったから当たり前か。
 私はめいに貰ったゼリーを食べた。
 そのままベットに寝転がると、いつの間にか眠りに落ちていた。
🎀「あ、乃ノ葉ちゃんも来た!」
🌷「もしかして…寝てました?微妙に寝ぐせが残ってますよ。」
 改めて見てみると髪の先が少し内側に丸まっていた。
🍀「これくらい何とでもないから大丈夫。それより遅れてごめん。」
💎「うん。じゃあ改めてミニゲーム前の議論を始めるね。
 まず、さっきの占い対抗の2人。占いって今できるかな?」
🎤「ルール説明に能力使用の時間制限とかは書かれてなかったから
 きっと大丈夫なんじゃないかな?」
 カサッ
 封筒が落ちてきた。
🎨「”能力使用はいつでも可能”だって。
 あ、封筒の中に占い用の紙が2枚入ってる。へぇ、結構フェアなんだね。」
 2枚ってことはめいも占いするふりを出来るってことだ。
💎「それなら今やってもらってもいいかな?」
 めいと私はうなずいた。
 えぇ…相手は誰にするべきか…
 占い用紙には占う相手を書き込むだけだ。
 他の参加者にバレないように名前を書きこむと、答えが返って来た。
🎤「高露乃ノ葉は白、だってさ。」
🎀「なんで乃ノ葉ちゃんを占ったの⁉自分を黒くするだけじゃ…⁉」
🌷「あ、そういうことですか…」
🎀「え、杏奈ちゃんは意味が分かったの⁉」
 あぁ、よくよく考えれば私も分かった。
🌷「めいさんから見て乃ノ葉さんって敵確定なわけですよね。
 で、人狼が占い師としてCOする場合を考えて
 共犯者か人狼かめいさん視点で分かるようにしたかったのでは。」
 ってことはつまり…今私の方が共犯者だという方向に傾いている気が…
🎨「それに対して乃ノ葉ちゃんはどうだったの?」
🍀「私が占ったのは珠莉。」
🎀「え、なんで私⁉意味なかったのに!」
🍀「珠莉は白だった。」
💎「なんで珠莉さんに占いをしたの?」
 憂は私のことを完全に敵の目で見ていた、気がする。
🍀「話を仕切っている珠莉と憂のどっちかが話し合いの方向を変えて
 いくと市民側も流されていきそうだったから。」
🎨「んー、私は乃ノ葉ちゃんの言っていることは結構共感できるよ。
 めいちゃんがわざわざ乃ノ葉ちゃんに占いをしている意味は
 説明されてもちょっと分からないかも。」
🎤「確かにそうかもね。でも私視点だと乃ノ葉ちゃんは共犯者だから
 共犯者が人狼の珠莉ちゃんを白出しして安心を得ようとした可能性は考えた?」
🎀「確かに!でもごめんね!私は本当に白だから!」
 占い先まで疑いに巻き込みたくない。
 どうしようかと悩んでいたその時、
 ゲームルールの書かれているだろう封筒が上から降って来た。
『1日目 午後4~5時のゲーム:演技』
6人で演劇をする。
4時~4時40分までは練習、40分~55分に実演する。
部屋のどこを使ってもよい。
犬型AIの|Eva《エヴァ》(🐶)が演技を点数化し、
点数が最も高かった参加者は投票権を1票追加とする。
作品名:「君が助けてくれた今日」
{配役}
 天海彩羽:|二宮《にのみや》(友里たちの担任)
 柿倉めい:|星羅《せいら》(クラスメイト)
高露乃ノ葉:|友里《ゆり》(主人公)
  春島憂:|彼方《かなた》(ゆりを変えていく男子)
 姫城珠莉:|美鶴《みつる》(クラスメイト)
 御影杏奈:|結良《ゆら》(ゆりの親友)
🍀「よく分からないけど、この箱から役を引いて演劇しろってことだよな。」
🎨「そうみたい。」
🌷「私なんかが親友の役で大丈夫なんですかね…」
 話の内容は、本当の自分を押し殺していつも笑顔な優等生を演じる主人公が
 一人のクラスメイトの男子に出会い、変わっていくという内容だった。
 そして私はその主人公の役。
 学校にも通っていないのにそんなの分かるわけがない…
 と思いながらも、それぞれが練習をし始めていたから、私も練習を始めた。
 実演の時間が来た。
 私と杏奈以外の参加者は自信ありげな表情をしていた。
🐶「これより 犬型AI Evaが 採点を します
 演技を 開始して ください」
 ついに始まる。
 演技が始まって数分経った。
🌷「友里…大丈夫?顔色がとっても悪いよ?」
🍀「…私ちょっと気分悪いから保健室行って来るね。」
🌷「行ってらっしゃい。あ、ついて行こうか?」
🍀「大丈夫。一人で行くから。」
 少し先に歩くと、彼方役の憂とぶつかった。
🍀「うわっ…」
 次は憂が初めてセリフを喋る。
💎「うわっ…!ごめん!大丈夫?けがはなかった?」
 え、憂…演技上手くない⁉
 多分この時全員が同じことを思っていたはず。
🍀「大丈夫、だよ。」
 あぁ…少しセリフに間が空きすぎた。
💎「こっちに行ってるってことは保健室に行くつもりだよね?
 それなら尚更ごめん。」
🍀「えっ…気にしないでいいから!…それじゃあ私はこれで…」
 早足でその場を去った。
 実演時間が終わった。
 結局長すぎて最後まで終わらなかったけれど…これで採点できたのか?
🐶「結果の 発表です
 点数化により決まった 1位は 春島憂 さんで 94点 でした。」
 やっぱりって感じだ。
🎀「だよねやっぱり!人狼ゲーム関係なく、
 優ちゃんはプロってくらい演技が上手かった!」
🎨「そうだね。ぶっちぎりで憂ちゃんが1位だなって私も分かったよ。
 なんで100点じゃなかったのか気になるくらい。」
💎「今回はみんな不利だったかもね。
 だって僕はプロとして演劇サークルの俳優を仕事にしているからね。」
 プロ?ミュージカル?俳優?
🎀「えぇぇぇぇぇぇぇ⁉そうだったの⁉」
 メモが落ちてきた。
 そこには”春島憂の秘密公開はクリア”と書いてある。
🌷「憂さん、すごいですね!どれだけの努力を積み重ねてきたんでしょうか…」
💎「褒めてくれてありがとう。でも僕には演技しか取り柄が無いから。」
🎤「でも演技ができるということは人狼ゲームも
 優ちゃんの演技で動かせるってことだともいえるよね。」
🍀「その線だけ慎重に考えればいい。」
💎「それはまるで僕が嘘を吐く前提みたいな言い方だね。偏見だよ。」
🎤「それは…ごめん。」
🎀「…そんな重い空気やめようよ!
 ほら、ちゃんと会議しないとこのゲームは終わらないよ!」
 そういえば投票の時間も迫ってきている。
 どうやったら今日生き残れるのか、真剣に考えないと。
    
        次話で1日目は終わり、2日目に突入します!
まるで1日目にゲームが終わらないと決まっているような言い方ですねだって⁉
い、いやいやいやいや…そ、そんなことは、ないよぉ⁉
3012文字でした!