公開中
1話目
「あんたなんて産まなきゃ良かった」
私に向けられた言葉。
「あんたじゃなくてあの子が生きていれば」
私に向けられた言葉。
いっぱいある。
もう嫌だ。
でも、めげない。
私にも王子様が現れてくれるから。
優しい人はいるから。
だから私は今日も頑張る。
たとえ、世界が敵になっても私は私の味方だから。
---
街から離れた森の河川に座り込み天を仰ぐ。
「はぁ、俺はどうしようか」
自己紹介をしよう。
俺はジル・ウィノセント、勇者だ。
いや、元勇者と名乗るべきだな。
俺はつい三日前魔王との戦いに向かっていた。
魔王と言っても人間、人類がそう言っているだけでほぼ人間の様なものだ。
見た目は変わらない、高位な魔物のほど人間に近い。
だって、俺たちと話通じたし、下手すればこっちの王様よりも話通じそうだったし。
まあ、俺はまず魔王の間まで行った。
そこで、魔王は攻撃を仕掛けてきた………訳でもなく、話をしようと言い出してきた。
魔王曰く、人間と魔物は争ってきたが基本高位な魔物は争いを好まず低級の魔物が理性なしに本能のままに人間を襲ってしまっているだけだそうだ。
魔王を見てもこれは嘘をついてないと分かった。そして、魔王が人間との和平を求めて使者を送ったりしているが魔物と組めるものか。と言われ、良くて門前払い。悪いと口を開く前に切り捨てられるそうだ。
これを聞くと人間が悪いように思えてくる。
また、低級の魔物に対しては魔王を中心とした部隊が街の手前の森で狩っているそうで、人間に被害ができるだけ起きないようにしているそうだ。
その話を聞いて俺は魔王と話し、俺は負けたことにし、魔王の代わりに書状を届ける使者として書状を届けることにした。和平とそして共栄の旨が書かれた書状だ。
国に帰り、何も知らない街の人に暖かく迎えられ、王城につき魔王からだと書状を王に見せた。
すると王が怒り、書状を読まずに投げ捨て俺に言った。
『ウィノセント、貴様は勇者だろう?なのに何故魔王ごときに耳を傾けた!?もうよい!貴様は用済みだ、貴様はもう勇者ではない!貴様の代わりなどごまんといるのだからな!早く出ていけ!この下民が、折角見初めてやったというのに』
俺は城の騎士に投げ出された。
ちゃっかりと勇者と言われた時に渡された剣を回収されて。
それから俺は宿に泊まり次の日目が覚めて道を歩くと空気が変わっていた。
「………信じてたのに」
「……って聞いたかい?本当に………だねぇ」
「チッ、魔王なんかに耳を貸しやがって……」
「この裏切り者が!」
「おにーちゃん、かっこよかったのになんで…」
「何で堂々と…………。俺たちの………知らずに」
「また勇者が決まるな!次は俺じゃね?」
「馬鹿だなぁ、お前は!」
「………………… __ごめんなさい__」
「王様に魔王からの書状を渡したんだって!」
「そりゃひでぇな」
「アイツの本性を見抜けなかった俺らも馬鹿だな」
「おい、そこ!仕事しろ!」
普段は賑やかな街の喧騒が俺に向かって刺してくる。
いつもの出店の前に行くと顔馴染みのおっさんにも顔を逸らされ、歩けば人が距離を取り、いつも遊んでとせがんでいた子供達が周りの雰囲気を察し離れたところから周りにバレないように軽く手を振ってきたり。
1日でこんなに変わるものなのか?
いつもは俺の周りに人が溢れていた。
「野菜持ってきな!」
「この肉やる!ちゃんと筋肉つけろよ?」
「おにーちゃん!だっこ!」
「修行はどうだい?」
なんて。
あれは全部夢だったのだろうか。
石を投げられたりしながら、俺はフラフラしながら夢遊病者のように森へ向かい今に至る。
もう、このまま朽ちてしまってもいい。
土になった方が楽だと思う。
「馬鹿な人」
声が聞こえた。
誰だろうか。
森の中まで言いにきた奴がいるのか?
「あら?聞こえてないの?」
今度は方向がわかった。
精霊だ。
精霊でも中級と呼ばれる者だ。
見ていたらしい。
俺は精霊を無視して寝る。
目が覚めたら夢だったということを望んで。
遅くなってすみません
誰か見てくれません?