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名探偵と探偵-2
福沢side
篠崎と名乗る男と別れ、私達は帰路を辿っていた。
相変わらず、乱歩は自由に街をフラフラとしている。
アレを購えやら、コレを購えやら。
初めて会った時から思っていたが図々しい。
最近は護衛業ではなく乱歩の付き添いが収入源とはいえ━━。
福沢「乱歩。そろそろ帰るぞ」
これ以上寄り道すれば、家に着くのが夜中になる。
そのことに気付かぬ乱歩ではない。
私は声をかけたが、返事が返ってくることはなかった。
福沢「……乱歩?」
辺りを見渡すも、乱歩の姿はない。
どこか遠くまで行ってしまったのか。
否、拉致の可能性も捨てられなくはない。
どちらにしても、目を離してしまった私の落ち度だ。
聞き込みをするも、残念ながらめぼしい情報は手に入らない。
どうするべきか。
あの時と違って乱歩からの手掛かりはない。
私一人では力不足だ。
乱歩のように、微かな情報から推理することができれば良いのだが━━。
福沢「……乱歩のように?」
気がつけば、私は一枚の名刺を手に持っていた。
慣れない手付きで電話番号を打っていく。
福沢「済まない、篠崎か! 乱歩が行方不明になった! 力を貸してくれ!」
篠崎「そんなに叫ばなくても聞こえてるって」
頭を抱えながら、目の前の青年は云う。
私は気づいていなかったが、彼はとっくに判っていたのだろう。
篠崎「福沢さん、だっけ。少年が消えたって、一体どういうこと?」
実は、と私は篠崎に乱歩が行方不明になったことを伝えた。
彼は団子を食べながら少し考える。
そして、此方を見て微笑んだ。
篠崎「少年のいる位置は分かったよ」
福沢「本当か!」
篠崎「でも、そうか……」
そう云った篠崎の顔に浮かんでいた笑み。
先程の笑みとは違い、少し恐ろしさを含んでいる。
篠崎「……久しぶりに楽しめそうだ」
作者の一言
「千文字いかなかったや」
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