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歯車は人を選ぶ。
ちょっと頑張って書きました!
実はこんなことしてる場合じゃないんですけどね☆(おい
是非ともみてください!!
好きだ。
桜舞う季節。新しい生活の始まりの日。私は一目惚れをした。
彼女に。
彼女はお人形のような美しさであった。
運動こそできない物、文学理学そして人柄でまさに【理想の人間】だった。
私はそこに惹かれた。
私は彼女と比べ、私は運動も勉強も身なりも劣っていた。
存在感が無く。忘れられることも往々にあった。
それに相手は女性。昨今多様性やジェンダーが話題に上がっている。
しかし、実際バイだのレズだのそういう女性を見かけたことが無い。
そう___これは叶うはずのない恋なのだ。
私は教室の角で本を読んだり。図書室に避難する日常を送っていた。
一目惚れをしたあの日から一度も彼女と話したことが無い。
私には自信がない。発信力もない。
断れず、不承不承に物事をやったり。意見があっても口に出せない。
こんな私が彼女と話したり、付き合うなど夢のまた夢であった。
一気に月日は流れ、三年の冬。
この三年間本当に何もなかった。
当然は当然。アタックも何もしずに陰から眺めるだけの生活だった。
正直不甲斐なかった。
歯車は簡単には動かない。
このまま何もなく大学生になる_____と思っていた。
彼女は急に学校へ来なくなった。
私にとって晴天の霹靂だった。
なんとか理由を聞きたかったが、、、結果はお察しの通りだ。
でもある一つの事で大きく歯車は動きだす。
私の家が近いという理由で彼女の家にプリントを届けることになったのだ_____。
ピンポーン
彼女の家のインターホンが鳴り響く。
「はい。」
出てきたのは彼女の母らしき人物
「これ。」
「ありがとうございます。」
そういいお辞儀をする。母らしき人は彼女に似てとても美しかった。
今日はそれだけだった。
次の日も次の日も届けに向かっていた。
いつもどうり母が出てくるだけ。
刺激は少なかった。
しかし、ある日の事だった。
ピンポーン
「、、、、」
ピンポーン
いくら鳴らしても出てこない。無常に響くインターホンが虚しかった。
私はもう帰ろうとした。その時だった。
ガチャ
私は後ろを振り返る。
そこには彼女が居た。
「えっ、あっ」
私は思わず声を出す。
彼女は寝巻のままで顔が熱を帯びていた。
「上がって行って。」
予想外の言葉に戸惑いが隠せない。
「あっはい。」
でも嬉しさがこみ上げてきた。
「座って。」
彼女の部屋。そこら中にいい匂いが漂う。
私は緊張で言葉が出なかった。
「あのさ!、本は好き?」
彼女は軽々話しかける。
やはり、彼女とは住む世界が違うのを実感した。
「あっはい。」
「よかった。この本読んで欲しいんだよね。」
彼女は天女のような笑みを浮かべる。
なぜか少しだけ照れていてそれが可愛さを引きだたせる。
時間は直ぐに過ぎていった。
__それから毎日彼女の家に行くたびに部屋へ招待され、ぎこちない会話をしていた。
でもそれが回数を重ねると段々と楽しくなっていった。
ある日の事。
「あ、上がって。」
彼女はやけに緊張していた。まるで初めて部屋に入った日みたいに。
「あ、あのさ、相談があるんだ。」
彼女は相談を持ち掛ける。
「?」
私は首を傾げる。
なぜか彼女はどんどん熱を帯びていく。
「、、、き、君と付き合う方法。」
そういって彼女はそっぽをむく。
最初は意味が分からなかったが。徐々に私の体温は増していった。
どくどく心臓の音がうるさい。私の回答は決まっている。
「、、、、か、簡単だよ、、、私も、、、、だから、、」
やっぱり歯車は人を選ぶ。