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青い春に咲き乱れろ。
恋愛小説!
私の恋は今日咲き乱れるの!
卒業式。私は起きるとすぐに小学校の頃の卒業アルバムを見る。
「私は今日、千春くんに気持ちを伝えるんだ。」
千春くんは小学校の時から少し仲の良かった男の子。
フルネームは笹藤千春(ささふじ ちはる)くん。
って、好きな人の名前を先に紹介しちゃった…
私の名前は晴日那奈(はるひ なな)で、中学3年生。
千春くんとは少し前まで一緒にテニス部をやっていたんだよ。
「那奈姉、引っ越しの準備は大丈夫そう?彩葉はもう準備終わってるよ?」
私には妹がいて、名前は晴日彩葉(はるひ いろは)。
まだ小学5年生なのに私のことすぐ馬鹿にしてくるし、正直言って苦手なタイプ。
「もう準備終わらせないといけないのかぁ。」
そう言って私は卒業アルバムを段ボールの中にしまった。
何で今日告白しなきゃいけないのかって?
それは高校が違うから。お父さんの転勤とかじゃなくて、高校が違うから。
寮生活をすることになったんだよね。
家族と離れて暮らすのは嬉しくて悲しい…複雑だ。
そのままさっさとご飯を食べ終え、中学校へ向かう。
「今日でこの町も見納めなのかな…」
「そんな悲しいこと言ってどうしたの?」
振り向いたら千春くんがいた!
「お、おはよう、千春くん!」
まさか、千春くんとこんなところで会うなんて!
「悲しいこと?千春くん空耳でも聞いたの?」
「え、那奈が言ったんじゃなくて?口動いてたけど?」
「笑わないでよ、私も笑っちゃうじゃん。いずれ分かるから!」
「そっか、じゃあ今は待って置くよ。いつか話して。」
「あ、せっかく会ったんだし今日は一緒に登校しよう?」
「いいよ。最後の登校日だしね!」
私は彼のそういう優しいところに惹かれたんだよ。
卒業式も終わって、教室ではみんな最後だからってすごく喋ってる。
私も親友の和歌(わか)ちゃん、湖子(ここ)ちゃんと喋ってるよ。
「校長先生の話は相変わらず長かったね。寝そうだった。」
「分かる!あたしはあの怖い先生が泣いてたのがツボったわw」
「それも面白かったな。でも、そんな話じゃなくて今大切なのは…
那奈の話じゃないの?」
「話すことって何?引っ越しのこと?」
「はあ…鈍感だ。恋愛のことだよ、恋愛!」
「私もそれ聞こうと思ってた!那奈、今日笹藤くんに告白しないの?」
「なんで知ってるの⁉私そんな話今まで一度もしたことなかったのに!」
「えぇ~?知ってるよ?彩葉(いろは)ちゃんが教えてくれたの!」
彩葉は私の妹だ。
彩葉め…また余計なお世話してくれたな…!
「はぁ…また彩葉か。…私は!今日告白するに決まってるじゃん!」
「「おぉ!」」
「恥ずかしいって…」
「頑張ってね!」
「那奈だったら成功させられる。信じてる。」
「だから、恥ずかしいってば~!!!」
ピンポーン♬
「あの、千春くんっていますか?」
「ちょっと待っててね。千春!友達が来てるわ!」
ガチャッ
「那奈?どうしたの?」
「あのさ…ちょっと、来てほしいんだ。大事な話だから。」
3月とはいえ、夕方の公園は少し暗かった。
「大事な話って?朝のやつ?」
「そう。」
大きく息を吸って…
「私、千春くんのこと、好きです!」
告白した。
「えっ…あ、ありがとう。…ごめんなさい。」
「駄目、か…。」
私の初恋は終わったんだ。
それも、失敗に。もうこんな告白できないのに。
「何で…断ったの?」
そういうと、千春くんは急に自分の頬を叩いた。
「やっぱり、夢じゃないんだよね。…僕は断ってなんかないよ。」
「えっ?」
急に千春くんが近寄ってきて、耳元で囁いた。
「僕も、那奈のこと、大好き。世界一大好き。」
「どういうこと…?私、断られてないの?失敗じゃないの?」
「相変わらず鈍感。好きだって言ってるの。
僕の方から言いたかったんだって言ってるのに。」
やっと分かった、千春くんの気持ちが。
「じゃあ僕と、付き合ってください。」
引っ越さなきゃいけないのに。
でも、せっかく付き合えるかもしれないのに。
どうしたらいいんだろう。
「いいよ。でも、1つだけ聞いてほしいことがあるんだ。」
それから私は引っ越すことについてすべてを話した。
「そっか。じゃあ、スマホで連絡先交換しておかない?」
「そうだね。そうしないと会ったりするのが難しそうだし。」
これでしばらく会えなくなるのかな。
公園に咲く桜は咲き乱れていて、花びらは私たちを祝うように舞っていた。
そして新しい春。
「○○高校の入学、おめでとうございます。
では、クラス表を見てそれぞれのクラスへ行きましょう。」
名簿を確認する。
「えっ…⁉」
2組
・
・
・
笹藤 千春
・
・
晴日 那奈
「やっほぉ、那奈。」
「千春くん…⁉ちょっと…そういうドッキリやめてよ!w」
「驚いたでしょ?まあ、僕は引っ越しの話を聞いた時に高校の名前が出てきたから
すぐに分かったけど。まさかおんなじ高校を受験するとはね。」
「早く言ってよぉ!」
こういうところも、千春くんのいいところだよ。
やっぱり私たちを応援するように桜は咲き乱れ、舞っていた。
2135文字!