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第8話「魔王の洗濯拒否と最終決戦準備」
南の砦で魔王軍を撃退した誠は、王都に凱旋。 だが、王様の顔は険しかった。
「清浄騎士よ…魔王本人が動き出した。世界の“穢れ”が加速している」
誠はステータス画面を見る。
【掃除魔法Lv.5】 ・除菌結界 ・ホコリの監視者 ・モップ召喚(大型) ・洗濯魔法(未解放)
「洗濯魔法…?なんか嫌な予感がする…」
その夜、誠は夢を見る。 巨大な玉座に座る魔王が、ドス黒いマントをまとい、笑っていた。
「我が力は、汚れと共にある。洗濯など、屈辱でしかない!」
目覚めた誠は、王様に告げる。
「俺、魔王の服を洗ってきます」
「…は?」
誠は魔王城へ向かう。 途中、魔王軍の兵士たちが道を塞ぐが、誠の“洗浄光”で次々と浄化されていく。
「うわああ!清潔すぎてアイデンティティが崩壊するぅぅ!」 「俺たち、汚れてるからこそ魔族なのにぃぃ!」
そして、ついに魔王の間へ。 魔王は立ち上がり、誠を睨む。
「貴様が“清浄の使徒”か…我がマントに触れることは許さん!」
誠は静かにモップを構えた。
「俺はただの社畜だ。でも、洗濯物を放置する上司は何人も見てきた。だから言わせてもらう――」
「そのマント、カビてますよ」
魔王は絶句した。
「…な、なにぃ!?」
誠は洗濯魔法を解放。 マントが空中に浮かび、回転しながら洗浄されていく。
「やめろぉぉぉ!それは我が闇の象徴ぉぉぉ!」
洗濯完了。 魔王のマントはふわふわになり、レモンの香りが漂った。
誠はつぶやいた。
「俺、異世界で“柔軟剤の使徒”になってる…」
自分で書いててあれだけど魔王軍汚すぎる