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白海老天値
注意:でかい爪で引っ掻かれた傷の描写があります。苦手な人は注意してください。
理解できないことが増えている。そんな情けない私の声を破壊するのだ。
「数ある知識の内の一つ理解できないなど蟻の足にも及ばぬ」
私の父は、昔から乱暴な人だった。いや、それは部分的ではあったが。詳細を言うと、黄色いものをひとつでも身に纏っているだけで怒鳴ってきた。反抗しようと無視したこともあったが、殴られた。
私は父の葬式では泣くことはなかった。
「父が酷かったから」などという単純な理由ではない。理解できないからだ。黄色いものを身に纏っているだけで怒鳴るし、無視すると殴ってくる。だが、注意を無視した夜、寝ようとした時に何か音が聞こえた。父のような声が聞こえた。
少し聞こえた部屋を覗いてみたが、そこにあったのは小さな十字架を両手で持ち、その手だけを上に上げてそれ以外の部位は土下座をしていた。
楠木御苑
私はあの時に頭に流れ込んだ文章を頼りに、真夜中に公園へ行った。そこは揺心公園というところで、小さい頃はよくそこで御苑さんと遊んでいたものだ。
自分が子供の頃から楠木食堂はずっと続いており、御苑さんは飽き性の私のためにおもちゃ屋に行っては私にプレゼントしたり、オリジナルの遊びを提案したりしてくれたらしい。この公園は御苑さんと初めて遊具で遊んだところだった。
そんな思い出に浸っていた時、遠くをぼーっと見ていた。
静かだった。突如、現れた。
木の下に、夜の暗闇に同化した何かが見えた。それは黒く、暗く輝いていたのだ。御苑さんの葬式の時にいたあいつだったのだ。
そいつを見た時、またもや頭の中に文章が流れた。
「この世に天国も地獄もなければ輪廻転生も何も無い。
ただ虚無だけである。
私はこう解釈する。人間が死後の世界の存在を信じるのは死を恐れているからだと。そして、死よりも死んだ後に存在価値どころか存在自体が消滅し、星にさえもなれないという絶望の淵を恐れているからだと。
嗚呼、死んだ後でもせめての救済を望む愚かな君たち。
また会いましょう。あなたが岩に当たった時に。」
それは私のもとへ近づいていく。間違いない。確信した。
それは「色」ではなかった。
「物理的な虚無」だったのだ。
それは爪のようで爪ではないようなもので私に攻撃をした。引っ掻かれた所からは血がダラダラ出てきた。急いで交番へ行こうとする。そんなことさえも許さないように、無慈悲に引っ掻くそれは、音のようで音ではないようなものを鳴らしながら、私の頭を指さす。
そして、私の頭にはまた、文章が
気づけば、病院で輸血されていた。私が目覚めたことを確認した医者によれば、私はあの時車に轢かれたらしく、幸い何かから逃げようとする私の姿を見た通行人が近くにいたおかげで、通報はすぐに来て、処置が間に合ったらしい。そこで、引っ掻き傷について聞いてみたら、こう言われた。
「そんなもの、ありませんでしたよ?」
あの怪物は、私だけに見えたらしい。しばらくの入院を告げられて、何か。何かが私の心にできたような気がした。
私は無意識に横を見た。そこには、紙があった。
「のみはおいしかった。
わたしはのみの赤ならば、テセウスの船は原忘色なのですか?
ははは、私は12番目の黄色に殺された。
嗚呼、それは暗闇だったのでしょうか。
また会いましょう。
命綱で殺された、私のところへ。」
うわーい、新鮮なグロです…グロって入力したら候補に🥊出てるんですが…グローブ、グロだけにってははは、私は1番スベッた。