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占い、もうしません
いまだに小説を公開するときドキドキします笑
それではどうぞ
私はしおな。
私がやっているのは、手相占い。
占い師といっても、趣味でやっているだけ。
収入も雀の涙。
だが今日はカフェで占いの仕事をやらせてもらっている。
年齢、27歳。
性別、女。
現在、未婚。
このカフェは、若い年代が多い。特にカップルが。
そんなところに私は1人。場違いだよね。
その気まずさを紛らわすため、目を瞑って静かに存在感を消しているつもりだ。
そんな私に今日、初めて声をかけてくれたのは、高校生と思われる男性だった。
「あの~すみません…占いしてもらえるんですか?」
男性の声がきこえ、目を開ける。
「はいもちろんです。そこにお掛けください」
私の言葉に従い、男性が椅子に座る。
「あの、お金は…?」
「あぁ、一回三千円となっておりますが後払いで結構です。占い結果が納得いかなければ払わなくて結構ですので」
「え…でも…」
「では、始めましょうか」
男性の言葉に重ねるように開始の合図をした。
「お名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
「はい、ツキノと言います」
「ツキノさんですね。それでは早速、占いをしてもよろしいでしょうか」
「もちろん!お願いします!」
私が占いをしている間、無言は気まずいので、いくつか話題をふる。
ツキノさんは思った通り高校生で、数学が苦手なんだそう。
そんな、他愛のない話をしていくうちに、私は彼に惹かれてしまった。
なぜかは分からないが、話が弾むうちに確実に好きになってしまった。
我ながら大人げないな、と思いつつ、診断を進める。
結果がでたので、彼に話していくが、私は1つだけ嘘をついた。
彼の手にはたくさんの結婚線があった。つまり、「モテる」ということだ。
彼曰く、彼女はいないらしい。
私は、彼をとられたくないあまり、「結婚できない、もしくは結婚が遅い」と答えてしまった。
胸中赤面しながら代金をもらった。
こんな嘘っぱちにきちんと払ってくれた。
まあ、ばれてないだけだけど。
ものすごい罪悪感だった。
こんな私に占いを続ける資格はない。
私情につられて嘘をつく占い師がどこにいるだろうか。
それ以来、私は占いから身をひいた。
もう一度彼に会えるなら、謝りたい。
もちろんこの想いは心の底に沈めます。
許してなんていいません。
なんだこれ
読んでくれてありがとうございます
ではまたどこかで~