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天才
偏見と睥睨
天才と愚者は紙一重なんてよく言いますけれど、そんなことはないのが、現実ですよね。
天才は大体、幼少期から天才だ天才だと崇められ尊敬され、時に妬まれるものです。
逆に愚者は、幼かった頃は可愛い可愛いで済んでいたのに、大人になってから苦労するってことも多々あるかと。
天才も愚者も、理解が得られにくい点は同じですけれどね。
そして幼い頃は天才と言われ続けていた私に言わせてもらいますと、世間一般で言う天才が、本当に天才であるかどうかは分からないです。
仮に天才を2種類に分けるならば、「天才と認められた天才」「天才と認められなかった天才」「天才と認められた凡才」という風になりますかね。
私は3番目に属します。
実は最近、現実を直視しました。
幼い頃は誰だってヒーローですよ。夢だけ見てれば幸せになれる歳の頃は。
無敵の1桁歳を卒業して、ようやく気がつきました__私は天才と間違えられた凡才だ。
そりゃあ初めて知った時は、「おいふざけんなよ、お前らが天才だと思い込ませたんだろうが責任取れよ」と憤慨しましたが、ふっと冷静になります。
私が勝手に勘違いしてただけだってこと。
急に悟った気分になります。
ただただ、惨めでした。
それでも惰性で生きてると、たまに見かけます。
私みたいに勘違いしちゃってそうな人。
あぁ、ごめんね、私の口からは言えないけれど、いずれ君も気づいちゃうんだよ__。
そう心の中で語りかけても、やっぱり優越感は得られなくて、罪悪感ばっかり覚えます。
どうしたって滑稽に思えて、惨めでした。
ええと、話が逸れちゃいましたかね、要は、何が言いたいかっていうとですね。
まだ夢に現を抜かしているお前、夢に幻を見ているお前。
お前たちは、できる限り夢に浸っていてくれ。
もう夢から覚めちまったお前、夢から醒めちまったお前は。
諦めて生きろ。