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白海老天値
注意:初っ端から意味不明な文章と死の描写(そこまで細かくはない)があります。苦手な人は気をつけてください。
楠木食堂
「きっと、粗製乱造の産物達は印象操作の為造られたテセウスの船に過ぎないのでしょう?私は冷蔵庫と壁の隙間に暗闇を作る。
嗚呼、安心できる場所を作れる。
また会いましょう。草の広がる原っぱで。」
看板に書いてあるものは意味がわからなかった。
「その看板はな、ずっと昔、俺が子供の頃からあったんだ。意味がわからないが、面白いし誰かが解読しそうな気がするし、そんなわけでずっと残してる。」
楠木御苑(おえん)はそう言っていた。
ここは「楠木食堂」。ここ、揺心市(ゆれごころし)では有名なところだ。今じゃ、楠木御苑さんとその息子さんが働いているところだったが、つい先日。御苑さんは外傷もなしに外で倒れていたんだとか。そんなわけで、死んでしまった。
「数ある人類の内一人の死など蟻の足にも及ばない」
揺心市出身の哲学者が言っていたことだ。御苑さんは遺言で息子たちに遺産を託していた。
看板
電話が鳴る。
「もしもし?陽黙さんですか?」「はい、そうですが…」「あ、よかった。」
「御苑さんの遺品を整理するの、手伝ってくれない?」
彼は楠木鳥(ちょう)さん。御苑さんの妻である。
「にしても意外だなぁ、御苑さん、コレクターだなぁ…」
手伝いに行くと、そこにあるのは絵画だったり、彫刻だったり…
「ははは、こぉんな気持ち悪い物まで。」
鳥さんは御苑さんが愛用していた机の上にあるものに目をつけた。
それは、何の変哲もない白い箱だった。
中を見てみると、御苑さんの字で書かれた文字が並んでいるメモがあった。
「ちょっとだけ増やしてみる
ょっと 違う ヨット よっと
うすいし うす 臼石
お 御 練習
まるを描いてみる 描けない
えのき 2か3個ぐらい
のうみそってなに →あの海の素!
せなか 掻く道具
いるか 久しぶりに見る 土か日
だるいこと多い
。のみ 。」
メモ…にしては、どっちかと言うと…何と表せば良いのだろうか…
ちょうさんはいった。
「陽黙さん、この箱いるかい?」
「え?」
勢いで貰ってしまった…ぼーっとしていたせいで…
翌日、あのメモについて考えるため、箱を開けた。
「のみはおいしかった。
わたしはのみの赤ならば、テセウスの船は原忘色(げんぼうしょく)なのですか?
テセウスの船は貴方を見上げていた。
神を見るような迷惑極まりない目で。
嗚呼、また会いましょう。
命綱で殺された、私のところへ。」
随分前に1984を読んで、小説の良さに気付いたので軽くやってみたいなあ、と思って作りました。
最近哲学にハマってるので内容はちょっと難しいです。