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祝福のメシアとアイの塔(曲パロ)
死ありだと思う()
姉妹とかにしてる設定もありだと思う()
__終焉の大地の果て。残された少年少女たちは頼りない小さな手を重ねて。
健やかなる時も病める時もただ信じて
「共に分け合っていこう」
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人の智を越えて、思い上がった愚かな羊に神の裁きが下った。
めめ「この伝説の人か何かって馬鹿ですよね」
レイラー「頭いいんじゃないんですか?」
めめ「だって結局先を考えずに威張ったせいで消えてるじゃないですか」
レイラー「本当に頭がいい奴は威張らないんだろ…知らないけど」
めめ「他にも面白い逸話もあったりして…ほらこの本に書いてある」
『滅びゆく世界を守り続ける「アイの塔」には世界の寿命が灯る』
レイマリ「アイの塔って何ですかね」
めめ「ちょっと興味ありますよね!特別な人しか入れないらしいですし」
レイラー「平和な暮らしが一番だったりしますけどね」
一月ほどたった頃。若者の村に王国の使者がやってきた。
ぐさお「あ、王国の人だ」
使者「針子のめめんともり様の知り合いか?」
ぐさお「はい」
使者「そのめめんともり様が次のメシアだという神託が降りた」
ぐさお「え!?ちょ、ちょっと待っててください!めめさん呼んできます!」
使者「ああ」
めめ「わ、私が次のメシアに…?あの塔に行く…」
使者「そうだ」
めめ「やった…!ありがとうございます!」
使者「…まあ、神託だからな」
『塔の中に守られし【祝福】は9つのメシアだけが賜う【栄光】』
めめ「つまりこれって9人がメシアになれるってことですか?」
みぞれ「そもそもメシアって何ですか…?」
めめ「救世主みたいな感じでしょ」
みぞれ「適当…まあめめさんが行くなら私達も塔に着いて行きます」
茶子「みぞれさん勝手に決めないください!?」
みぞれ「あ、行かないなら大丈夫ですよ!」
茶子「そう言われたら行く!」
ラテ「じゃあ準備しますか…」
滅びゆく楽園の命、繋ぐため
祝福をこの手に心、打ち鳴らし
めめ「やっぱり楽しみというかどんなのか気になりますね」
iemon「てかここまで来るのに何日かかったんだ…?」
茶子「ここまで来たらその栄光とやらを一生懸命掴むしかないでしょ!」
みぞれ「何か物理的みたいだな…」
めめ「信じあう仲間と助けあったら私達の前に敵も何もありませんよ!」
みぞれ「でも一応慎重に…あ!あれが最初の祝福ってやつじゃないですか?」
めめ「じゃあ行ってきますね!」
最初の祝福の命が渦巻く【華やぐ波】の扉へ手を伸ばす。
ふと、大きな手を重ね青年が言った
iemon「あ、めめさん…」
めめ「どうかしました?」
iemon「……これからも共に分け合っていきましょう」
めめ「え…?」
レイラー「う…裏切られた……」
メシアを押しのけ横取られた最初の祝福
仲間たちはいがみ合い
ラテ「一人ずつちゃんと決めて入りましょうよ!」
茶子「そんなことしても強引に入る人がいるんですよ!」
菓子「他の人を信用してなさすぎませんか?!」
みぞれ「お…落ち着くのだ…」
2つ目の扉赤い目を血走らせ
ラテ「私は2つ目の扉に入る!あとはお前らで勝手にしろ!」
みぞれ「待ってください!ラテさん!」
ラテ「先にいかなきゃ奪われるだろ!」
剣士は【炎の宴】に興じる。
茶子「やった…3番目…ねぇ菓子!」
【恵みの陽光】を勝ち取って悦に入る姉の手を振り払い
菓子「…あーもう…!」
悔しげな顔で妹は【安息の闇】へ息巻いて進む。
めめ「選ばれたのは私なのに…?」
みぞれ「独り占めは許さない…」
「欲」は人を変えてしまうのか?
ぐさお「僧としてしてはならない事なのかも知れませんが…いかせてもらいます」
僧は祝詞を【揺蕩う大地】に捧げて
メテヲ「それじゃ、頑張ってくださいね」
詩人は【雷鳴の囃子】口遊ぶ
祝福をこの手に入れるために…心、研ぎ澄まし
みぞれ「みんな栄光を奪い取る…我先に…」
信じあっていた仲間は何処へ…
めめ「誰もが、敵…?」
断ち切りなさい過ぎた愛を
みぞれ「平和な方が良いとか言ってたのは私の方でしたね…」
【旋風のロンド】に踊り子が舞う。
双生の姉は片割れを押しのけ
レイマリ「次は私が行く約束でしたよね…?」
めめ「そうです」
レイラー「レイマリ…」
レイマリ「どうかし…」
レイラー「やっぱり譲れませんっ!!」
めめ「は…?」
レイラー「それじゃあ精々頑張ってくださいね」
【白銀の園】へ歓喜の|雫《涙》は流れる間もなく凍てた。
9つ目の祝福は眠れるマグマの胎動。
めめ「二人だけですけど裏切ったりしませんよね…」
レイマリ「当然ですよ」
めめ「取り敢えず塔の頂上に…」
レイマリ「っ…」
レイマリさんが全力で走り出した。
めめ「ま…待って…!」
双生の弟はメシアを欺き、
レイマリ「それじゃあまた会えたら天国ででも」
誇らしげに笑った。
信じた仲間に裏切られ、祝福は全て横取られた。
灯らぬトーチ掲げながら
祈りの祭壇へ___
塔の中に封じられし【祝詞】
……という名のメシアに課せられた【贖罪】
【贄】と共に乗り越えたメシアよ
今こそ新しき楽園の命、繋ぎ足せ
iemon?「荒波に溺れ沈み」
iemonさん…?もういないはずじゃ…
ラテ?「業火の海を舞い」
ラテさん…魔法か神様が成す業か幻覚…?
茶子?「無慈悲な干天に頽れて」
菓子?「永久に明けない闇に狂い」
茶子さんと菓子さん…もしかして皆が奪い合ったふりをしてくれていた…?
ぐさお?「大地に呑まれても…」
--- 「君独りで、いかせはしない」 ---
メテヲ?「裁きの雷に打たれ」
皆…全部私の為にしてくれていた…?
みぞれ?「風刃に裂かれ」
日頃から皆を引っ張って行けてなかったのに…たかが針子程度の私を…
レイラー?「心ごと凍らされても」
レイマリ?「灼熱を這う」
iemon?「健やかなる時も」
めめ「…あ…ああ…」
みぞれ?「病める時も」
めめ「なんで…なんで…私一人だけが犠牲になればよかったのに…」
_ただ信じて。
全員「…共に分け合って行こう」
導きの灯を繋げ、尊き贄の果て。
塔の上で火を移した。
愚かなる連鎖は永遠に繰り返す。
信じ合った仲間たちに助けられて、勝ち取った灯を高く掲げて。
暁の鐘が鳴り響く。栄光の調べのように。
神の威を授けられたメシアは、一人静かに笑いながら…
めめ「…もう…これで…」
9つの【哀】を生みて、祭壇に手を伸ばした__
わーい(
小説投稿サボってた分取り戻したいな(