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    ひどいあくむをみた。
    
    
        わぁヽ(´▽`)/
 マイクラ(桃海)は、ネットにあげた最初の作品が死ネタでした。
 自分綺麗な小説大好き。朝の海とか、綺麗な死に際が大好きです。
 こう言ったのを書くのは、久しぶりですね。
 ホワイトデーですってよ奥様!!!
    
    
    「なぁ、クロス」
「海に行かないか?」
「え、?」
 先輩から、そう言われた。俺はただ、疑問符を浮かべることしかできなかった。
**ひどいあくむをみた。**
「え、は…先輩?」
 俺…クロスが、今なんて?と聞くと、先輩…ナイトメアは先ほどと変わらない言葉を言った。
「だから、海に行かないかって」
「……はぁ…?」
 突拍子もないその言葉に、俺は思わず眉を顰めてしまった。だって、あの先輩が。ネガティブで生きている先輩が、なぜ唐突にそんなことを言うのか。海に行ったって、あなたが得することなんて何もないはずだ。
 色々と考えながら、俺は彼に問いかける。
「えーっと…それは別にいいんですけど…なぜ急に?」
「……なんとなく、だ」
 逸らされた瞳。それは、拒絶でもあった。深く追うべきではないだろうと、俺は相槌を打ってその話を終わらせる。
「…どこの海に行きますか」
 本日は、ひどい快晴だ。きっと素敵な日になるだろう。
「____そう、だな」
 誰もいないリビングで、俺達二人のちょっとした旅行が始まった。
 別のAUにある、綺麗な海に行こうと、俺達はポータルをくぐった。
 ついた世界は、とあるAUの|平和主義時間軸《Pacifist Route》。あそこと同じ快晴で、憎たらしいほどの太陽がさんさんと輝いている。
「……先輩」
「なんだ?」
 呼んでみただけです、と俺が答えると、普段は怒る先輩は、今日は珍しく何も言わなかった。
 海に行くまでの道のりを楽しみたいと、先輩きっての希望で、俺達はバス停まで歩くことになった。
 背中越しに光を発し続ける太陽が、まるで俺を嗤っているように感じる。なんとなく、居心地が悪いと思った。
「…ここだな」
 ボスの声で落としていた視線を上げると、そこにはバス停があった。こじんまりとした屋根つくのベンチと、時刻表。表とそこにある時計を見比べると、後数分でバスが来ることがわかった。
「少し、待ちましょうか」
 二人でベンチに腰掛け、真っ青な空を眺める。どこからか、はしゃぐ子供の声が聞こえた。普段ならそれを嫌がりそうな先輩は、何も言わなかった。きらきらと輝く景色を見て、憎しみしか湧かない俺は、きっともう元には戻れないのだと悟った。
「きたぞ」
 しばらくぼーっとしていたところに、先輩の声がかかる。すると、すぐ後にバスのブザー音が聞こえてきた。
「乗りましょうか」
 先輩が頷く。俺達は、そのバスに乗り込んだ。
 乗車券を買って、あいていた二人席に座る。先輩は窓側に座った。
「…」
 流れる景色を見るその隻眼は、一体何を思っているのだろうか。俺には理解できないし、彼も理解して欲しいなんて思わないだろう。
「______!」
「___、___」
 小声で交わされる会話。子供の声だろうか。いかにも楽しそうなそれは、先輩の嫌うものだ。だが、景色を見ていて気づかないのか、それとも興味がないのか、先輩はそれに触れなかった。
 揺れるバスが心地よい。他の乗客のように眠ってしまおうかと、俺が目を閉じようとした時だった。
「なぁ、クロス」
 いつもとは違う、どこか消えそうな声で、先輩に呼ばれた。
「…なんですか?」
 視線は窓の外を見たままで、俺には向かない。それでもよかった。
「___“なんとなく“だ」
「っ、そう、ですか…!」
 さっきのお返しか。イタズラっぽく笑う先輩の顔が、ガラスに反射していた。
 なんとなく気恥ずかしくて、俺は先輩から目を逸らす。
 そのままバスに揺られていたら、眠たくなってきた。ゆっくり意識は遠のいて、そして___
「おい、クロス起きろ」
「へ、?」
 先輩の声と、強く体をゆすられる感覚で、俺の意識は覚醒した。
「もうすぐ終点だ」
 見ると、バスの中はがらんとしている。そして、バスの表示には“終点“とうつっていた。
「あ、俺、寝てましたか」
 俺が聞くと、先輩はくつくつと笑いながら答えた。
「あぁ、それはもう、ぐっすりと」
「うっ、すみません…」
 けらけら笑う先輩の顔を見ながら、俺はこのバスが終わりに着くまでそのままでいた。
『__終点です。ご利用ありがとうございました。降車の際は_____』
 機械的なアナウンスを聞きながら、俺と先輩はバスを降りる。その間、会話は何もなかった。ただ、少し傾いた陽の光だけが、俺達を見ていた。
 降りた先は、この世界の海に近い場所。ちょうどバスが通っていてよかった、なんて考えながら、俺達は細道を歩く。先からは、海の匂いが漂ってきた。
「…、先輩、この先ですね」
「___あぁ」
 海なんて、見たことあっただろうか。それとも、随分前に見ただろうか。どれも、記憶にはない。
 緑に覆われて陽の光を受けなかった道。そこを抜けると____
「海…!」
 あたり一面に広がったのは、煌めく青と砂浜だった。俺の世界では、決して見ることのできなかった色。不思議な気持ちになりながらも、俺は先輩に何か言おうとした。
 でも、それより先に先輩は海の方へと歩いて行ってしまった。
「せ、先輩…!?」
 スタスタと先を行くその姿を、俺は追いかける。砂が、まるで“行くな“と言うようにまとわりついた。
 俺は必死にその姿を追うが、一向に追いつけない。そのまま、彼は海の中へとその足を浸けた。
「危ないですよ、そっちは…!」
 その姿が、ひどくあやうく見えたのだ。
「なぁ、クロス」
 俺の心配などよそに、先ほどより楽しそうな声で先輩は話しかけた。
「な、んですか?」
 本能が、“このままではダメだ“と告げる。だが、なぜか動けない。
 俺の方なんぞ振り返らずに、先輩は続ける。
「俺はさ、一度でいいから海に来てみたかったんだ」
 そんなの、後でいくらでも聞いてあげますから。だから、
「海ってさ、死場所にはちょうどいいと思わないか?」
 そこから、帰ってきてください。
 先輩はくるりとこちらを向くと、歪なほどに美しい笑顔を浮かべた。そして、その|背後《う  し  ろ》には高波が。
「クロス、お前になら________」
* * *
「おいっ、おい、クロス!?」
「ッッ!」
 先輩の声によって俺の意識は一気に現実へと引き戻された。揺れるバスが、そこに在る。
「大丈夫かよ、うなされてたぞ?」
 心配なんて柄じゃないはずなのに、不安そうに眉を下げる先輩が“そこにいる“。だとしたら、あれは。
「…夢を、見たんです」
「……そうか」
 先輩の指が、俺の頬…目元に触れる。そしてスッと拭われた。
「___悪夢か」
「えぇ、|悪夢《Nightmare》でしたよ」
**ひどい|あくむ《 あ な た》をみた。**
    
        いえーーーい!!!!!
 
 仙さんからバレンタインにキラマダをいただいたので、桃海もお返しにクロメア書いちゃいました!!クロメアです!!!これは!!!クロメアです!!!誰が!!なんと言おうと!!!自分はこれをクロメアだと言い張ります!!!!
 ぼく…こういうCPしてないカプ大好きなんですよ…協力関係カプ最高。
 で、とりあえずクロメア!!じゃあメア様に一旦逝ってもらおう!!!夢オチでいっか!!!
 って感じであんなになってます。
 ぼくが儚い系の小説好きなせいであんなになっちまったズェ……
 え、ホワイトデー要素ゼロだって?うるせーーー!!!!!ぼくには甘々なカプと描けねーんだわ!!書くとしたら死ネタorギャグなんだわ!!!文字通りデッドオアアライブなんだわ!!!
 ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )<オシマイ
 メア様はタコなんでね...海に帰りたくなっちゃったんでしょう(?)