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5話~甘くない現実~
胡橙音視点
奏者「咲夜!?」
魔狼『狐さん!』
クレンさんと奏者さんが狐さんを呼んでみても返事がない。
零桜『まさか殺された?』
賭博師「かもな…」
“今は残酷な位、冷静に行動した方がいいんだと思う。”
いきなり異世界に飛ばされて、地獄のゲームをやらされて、いつも一緒にいる皆が死んでも冷静でいないといけない。
私は冷静になれない。今でさえ辛い。
胡橙音「本当の恐怖ってこんななのかな…」
黎夜『狐さん…』
`ピーンポーンパーンポーン♪`
???「`赤い人`が、第1体育館に、現れました。気を付けて下さい。」
考え事をしていると、不意に放送がなった。
堕天使『第1体育館か…』
零桜『1階にいる人達気をつけてね!僕もだけど』
胡橙音「零桜もかい。」
奏者「とりあえずカラダを置きに行かないと…」
そういえば、カラダ置く場所ってどこなんだろう?
奏者『皆カラダを置く場所知らない?』
黄詠璃『私第2体育館に行ったんですが、カラダを置く場所はありませんでしたね。』
欠番『カラダ置く場所ってどんなところなんだろ』
蒼羅『漫画だと棺桶みたいなところでしたよ。ホールにあったはず。』
詐欺師『ホール…2体に置く場所が無かった…』
胡橙音「…まさか第1体育館?」
藍生『漫画の通りならそうかもな』
奏者『えー…』
奏者さんが声でも分かるぐらいしょんぼりしている。でも皆の声聞いたら元気出てきたかも。
胡橙音「何か皆の声聞いたら元気なってきた」
赤斗『俺もちょっと安心した』
欠番『よかったよかった』
蒼羅『あの、気になることがあるんですけど』
蒼羅の気になること?なんだろ
賭博師『どうした?』
蒼羅『狐さんが殺されたとき、トランシーバーから聞いたことない声が聞こえたんですけど、誰の声なのかなって』
零桜『あー!確かに聞こえた!女の子の声と何かよく分からない声!』
藍生『よく分からない声って何だよ』
私聞こえなかったな…
堕天使『聞こえたような聞こえなかったような』
欠番『それ聞こえてないでしょ』
黄詠璃『よく聞こえなかったです』
胡橙音「どんな声だった?」
蒼羅『零桜君も言ったように、幼い女の子の声と、何かよく分からない声でした。』
奏者『幼い女の子…`赤い人`?』
赤斗「よく分からない方は誰なんだろう…」
魔狼「考えても分からないから一旦保留しよう」
火炎竜『そうしよう』
赤斗『`赤い人`が移動してくれますように…わぁっ!?』
魔狼『わっ!?』
火炎竜『クレン?』
黎夜『赤斗?』
クレン視点
魔狼「いてて…」
赤斗「ごめんなさい!」
魔狼「こっちこそごめんね…」
曲がり角から赤斗君が出てきたことに気づかなかった…怪我は無さそうでよかったけれど…
胡橙音『あー、2人が衝突事故しちゃったの?』
赤斗「そうそう!」
魔狼「怪我はないし大丈夫。」
`ピーンポーンパーンポーン♪`
???「`赤い人`が、校長室に、現れました。気を付けて下さい。」
赤斗「校長室…ここまずくない?」
魔狼「教室で隠れる?」
赤斗「うん!」
黎夜『気をつけろよ』
魔狼「りょーかい」
魔狼「この辺ならバレないかな…」
赤斗「うぅ…」
赤斗君が震えてる。そりゃそうだよね。こんなところ連れてこられて、怖くないわけないよね。安心させてあげたいけど、近くに嫌な気配を感じる。音立てたらバレるから我慢我慢。
魔狼「__行ったかな。__」
よし、気配が遠のいた。
魔狼「ふぅ…」
赤斗「はぁ…」
賭博師『気配は遠のいたのか?』
魔狼「うん、遠くに離れていったよ」
赤斗「外出て良いかな?」
魔狼「行こっか。後ろ来てね。」
赤斗「うん!」
安心して教室のドアを開けた瞬間、
魔狼「わぁぁぁ!?」
赤斗「うわぁ!?」
そこには`赤い人`が立っていた。
何で?気配は離れたはず!
`赤い人`「`みーつけた♪`」
魔狼「赤斗君離れ…がっ!?」
なんて考えている暇も無く、気づいたら私は倒されて、お腹から腸がはみ出ていた。
魔狼「うぁ…ぁ…」
詐欺師『クレン!クレン!』
黄詠璃『クレンさん!』
首とお腹を何度も切りつけられて、
意識が遠のいて行った。
ドアを開けなければよかった。でも、もう遅い。
詐欺師『クレン!クレン!』
黄詠璃『クレンさん!』
皆の声がトランシーバーから聞こえてくる。
ごめんね。皆。先に逝くね。
赤斗視点
赤斗「クレン…さん?」
目の前には腸がはみ出て首とお腹から大量に出血しているクレンさんの死体。嘘?嘘だよね?
赤斗「嫌…嫌…」
`赤い人`「`ねぇ、赤色のおにーちゃん。`」
`赤い人`「`赤いの、ちょうだい?`」
殺される。本能でそう感じた。急いで立って足を動かした。
教室の中だから逃げづらい。`赤い人`がとてつもない速さで追いかけてくる。
俺の腕が床に落ちた。
切り口から血が沢山吹き出て、そこを押さえていた片方の腕も床に落ちた。
直ぐに、俺は両足も失って床に倒れた。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
早く楽になりたい殺して痛い痛い痛い殺して殺して殺して
`赤い人`が俺の首に爪を食い込ませてくる
やっと痛みから解放される。
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???「恐怖が人を可笑しくさせるって本当なんだな。」
???「そりゃあ、あんな殺され方したら可笑しくなりますよ。」
???「それで、何のためにこのゲームをしたの?」
狐面を付けた女性が話す。
???「そんなに知りたいの?」
???「当たり前。翡翠ちゃんも気になるでしょ?」
翡翠「う、うん」
???「別のところから協力者まで連れてきて、気にならないわけない。」
???「知りたがりだね…《《狐》》。いや、《《咲夜》》。
まぁ、元々話す予定だし、良いけどね。」
???「そろそろ新しい犠牲者がここに来るでしょう。作者は放送席で待機していますね。」
翡翠「こんなに早く人が死ぬの?」
???「あぁ。」
原作通りにはいかないんだよ…♪