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死んだ私の結末にエピローグを。《第三話》
ちょっと短編ではないかも?
今回、少し長いけれど読んでいただけると嬉しいです。
ただ、幸せになりたかった。
ただ、愛して欲しかった。
ただ、それだけだったのに。
「ようこそ彼岸へ。そして初めまして。今回案内人を務めさせていただく乃愛です」
「これから行うことは天国か、地獄か、はたまた境界か」
「佐藤かな享年19歳。真壁鈴享年23歳。あなた方のこれからを決めましょう」
「まずは佐藤かなさん、あなたの人生を聞かせてください」
「私の名前は佐藤かなと言います。年は19歳で大学2年生でした。えっと私の死因は事故です。信号無視してきた車に轢かれて死にました」
「あとは…特にないかもしれないです。全て平均より少し優れてるぐらいのの一般人でしたから」
「ありがとうございます。それでは一つだけ、質問させてください。あなたは、次の人生に何を望みますか?」
「望み…?」
「はい、あなたの来世を決めるための」
「つまり来世に何を求めるかってことですよね。来世…それなら、それならもっと長く、心残りがないように、好きなことをして生きたい」
「好きなことをして生きたい、ですか……半分嘘で半分本当ってところでしょうか」
「……え?」
「人間というものは嘘をつく時、案外顔に出るものなんですよ。顔色や表情、仕草、汗、体温…まあその他諸々。あなたにはもっと他に強い望みがある」
違う。違う違う違う。
確かに嘘ではある。でも、でも完全に嘘ってわけじゃない。
本心で好きなことをして、心残りがないように長く生きたいと思う。
特別裕福だってこともないし特別頭が良いだとか運動神経が良いみたいなこともない。
ただ、勉強は努力すればできたし、運動も人並みにはできた。
人によく頼られた。頼られるのは嬉しかった。勝手に優しいだとか優等生っていうイメージを押し付けられて、期待に応えるのは大変だったけど。
別にイメージを押し付けられるのはどうでも良かった。ただ、そのイメージ、理想に全て応えないといけないと思うと息が詰まった。だから弱音は吐かなかった。必死にただただ必死に笑った。そのうち嘘が勝手に溢れるようになった。私の嘘は見破られたことはなかった。少なくとも生きてるうちは。
だから、だからこそ純粋に驚いた。この生きていた19年間、見破られたことがない、私の嘘を、最も簡単についさっきあった人に見破られるから。
「私の願いなんて、嘘吐きの願いなんて叶えてもらえるわけない」
「あなたの嘘は、他人を傷つけるものではなく、他人を守るものだった。この世にはもう佐藤かなはいません」
「もう、あなたを苦しめる嘘はつかなくて良いんですよ」
「あの!…ありがとうございました。そんなこと、言われたのは初めてです」
「さあ、もう一度聞きます。あなたの望みはなんですか?」
「じゃあ、楽に、自由に生きたい。ありのままの自分で生きたい」
「そうですか…とっても…素敵な願いですね」
読んでくださりありがとうございました!
次回も用意でき次第投稿しますのでみていただけると嬉しいです!