公開中
holic-3
男がお辞儀をすると、どこからともなく拍手が起こった。
そしてその音が間近まで迫った瞬間、天井を突き破って、何者かが現れた。
そう言うと、山本さんは姿を消した。
そう言って現れたのは、全身黒ずくめの男だった。男は言った。
「どうも初めまして。私の名前はKといいます。よろしくお願いします」
男がお辞儀をすると、どこからともなく拍手が起こった。「いやあ、それにしても驚きましたよねー。まさか彼が生きていたなんて思いませんでしたよー」
男は答えた。
「ええ、私もびっくりしました。まさか、あんなところで再会するなんて……」
「そうですよねえ。しかも、よりにもよって彼だったとは……本当に運がないというかなんというか……。あっ、ちょっと待ってください。今なんか聞こえませんでしか?」
男の耳には確かに聞こえた。何かを引きずる音だ。やがてその音はだんだんと大きくなっていき、ついには男の耳にはっきりと聞こえるようになった。そしてその音が間近まで迫った瞬間、天井を突き破って、何者かが現れた。
「うわあああぁぁぁぁっ!!」
その男は絶叫した。だが、被害者であるシグマ源五郎さんの死体がどこにも見当たらない。彼は本当に殺されてしまったのだろうか。それとも……。
「さて、ここで問題です。果たして、今の叫び声は何に対してのものだったのか? 一体誰が叫んだのか? 答えがわかったらコメント欄に書き込んでくださいねー」
そう言うと、山本さんは姿を消した。後には静寂のみが残された。
「さあ、いよいよ最後の質問になりました。頓服仮面は誰でしょー?」画面には、一人の男の顔が映っていた。それはまるで歌舞伎役者のように派手なメイクをした中年の男性だった。そして彼の口から発せられた言葉は……。
「私はお歯黒べったりだ」……とのことだった。
私はこの物語を読みながら思った。
「これはいったいどういうことなのだ?」