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Shortstory 【朝】
ファメ達のちょっとした日常のワンシーンを切り抜いたお話です。番外編みたいな感じで捉えて頂けたら嬉しいです。
爽やかな朝に木霊す、小鳥の囀り。木の葉の揺れる音。子供達の笑い声。
―そして、喧騒。
「おいジアン!俺のスマホ返せ!!」
「やーだ!!あと兄さんつけろ弟!!」
ジアンがシウのスマホを奪い、どたばたと廊下を駆け回る。下に居たカオルが階段から顔を出した。
「ちょっと二人共、まだ朝なんだから静かに…」
「おはよーカオル!これ貰ってっていい?」
「あっ、ちょっとジアン!」
カオルの持っていた本をジアンが取り上げる。驚いたカオルは、シウの隣に並んでジアンを追いかけ始めた。
「僕の本返して!」
「やーだ!」
「俺のスマホ返せ!」
「もっとやだ!」
「なんでだよ!」
更に騒がしくなった廊下の、端のドアがゆっくりと開く。3人が立ち止まる。
ゆらりと出てきたのは、まさに鬼の形相という言葉がぴったりな顔をしたイユニだった。
「お前ら……うるせぇええええ!!!」