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夢主と義兄達
side 夢主
こんにちは。こんばんは。#名前#です!
「どしたん?#名前#。話聞こうか?」
こう聞いてくれた彼は
彩良という#一人称#の義兄だ。
バチバチに働いているボイストレーナーらしい……。
「さらにいそんくらいにしときなよ。」
「愛唯…。」
愛唯と呼ばれた人も#一人称#の義兄なのだ。
「#名前#はさ、どこの学校通ってるの?」
「私立|波音《なみと》学園です。中1ですよ。」
「敬語やめてよ~。家族でしょ?」
そういってくれた彼女は、 京華姉さん。
#一人称#と同年齢らしく、フルートが演奏できるとか……。
「波音かぁ……。いい学校だよね~。」
この人は朱留兄さん。
本当に親しみやすくて、コミュ力のない#一人称#にとっては、すぐに仲良くなれる人だった。
「もう寝ろよ~?明日は五人みんな、仕事や、学校だろ?」
父さんにそう言われ、#一人称#らはすぐに各自室で寝る。
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「おはよ~!起こしに来たよ」
彩良兄さんの声。
仕事だろうから、出発は遅いのだろう。
「やべえ!遅刻だ!」
すでに時は8時。もう家を出なければ…。
学生チームはすぐに家を出る。
「「「いってきま~す!」」」
「いってらっしゃい。」
今日は父さん母さんがいなくて良かった。
遅刻したら怒られてしまうからね…。
そう想いながら足を急がせる。
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学校にはギリギリで着いた。
「HRはじめんぞ~!」
そんな先生の声が響く。
「今日は転校生が来ている。入れ 奏谷。」
ガラガラガラ
そこにいたのは京華姉さんだった。
「…!初めまして!奏谷 京華です。よろしくおねがいします!」
姉さんも私に気づいたらしい。
「席は―。#名前#の隣でいいや。京華~?#名前#の所に行け!」
「はい」
スタスタ
驚きが隠せなかったが、その後の授業もちゃんと受けて、二人で家に帰った。
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side 彩良
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僕はある会社でボイストレーナーをしている。結構有名だ。
今日の仕事は、会社の宣伝にもなる歌見た動画と予約のボイストレーニングか…。
でも、予約の名簿に《《違和感があった。》》
そこには、奏谷と書かれた予約。
まさか、#名前#じゃないよね……。
そう思いながら、歌見た動画を撮影する。
準備完了。今日はHIMEHINAさんの「愛杯ダンスホール」だ。
『パパッパッパッパパ パイ!♥パイ?
愛包あいぱい!愛一杯!で惚れ惚れよ
蕩けった少年 甘酸っぱい感情レモン
求愛人類♥パイ満杯だい
完敗!完全に惚れ惚れよ
ミルフィーユみたいね愛ほろり
頭んなかパッパラッパッパー
艶なまやかな脳内の脳裏のジョンレノンも愛包家
イマジンオールザピーポーの祭典
ダンスホールじゃ暇人もヒーロー
乾杯ね 今日はボレロ
交わって人類 馬鹿んなって笑って
おかわり欲しいでしょ?』
撮影が終わる。
そして、ボイストレーニングの部屋へと向かう。
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side 夢主
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#一人称#は今、習い事のボイストレーニングに行っている。今日から、新しい先生だ。緊張するなぁ……。
タッチパネルで
受付を済ませる。
そして、指定された部屋へ向かう。
ギィ
扉を開く。
そこにいたのは―
「こんにちは~。Saraです~。よろしくね」
彩良兄ちゃん?らしい人だった。
「こんにちは…。よろしくおねがいします。」
別に相手も驚いていないから、違うのだろうか?
「君…。名前は?」
「#名前#です。」
「…。じゃあ、喉の運動からね~」
「…。はい…!」
相手の事を気にせずにレッスンを進め、家へ帰った。
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レッスンの帰りは今日は彩良兄ちゃんが迎えに来てくれた。
ここで働いているらしいが……。
てか、格好が不審者すぎる。
黒いバケットハットに黒いマスク、それに白いパーカーだ。
明らか過ぎない?
そんなことは置いておいて、#一人称#は気になっていたことを聞いた。
「ねぇ、彩良兄ちゃん。」
「なぁに?どしたの?」
「#一人称#のボイトレの担当、彩良兄ちゃんでしょ?」
「……。なんのことだか…。さっぱりさ。」
やっぱり勘違いなのだろうか……。
次もあの人に予約してみよう。
面白そうだから。
そうやって、家へ帰る。
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side 彩良
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仕事終わり、#名前#を迎えに行く。
ここで働いているからこそ、すぐに迎えに行けるのだ。
てか、危ない…。危なかった。
#名前#に正体バレるとこだった…。
てか、僕の服装、不審者すぎる…。
そして、#名前#が口を開く。
「ねぇ、彩良兄ちゃん。」
「なぁに?どしたの?」
「#一人称#のボイトレの担当、彩良兄ちゃんでしょ?」
まずい…。バレたか……?
でも、僕はポーカーフェイスを出来る。それを使い、こういう。
「……。なんのことだか…。さっぱりさ。」
#名前#も、もう気にしていないのか、それ以来、これを聞くことはなかった。
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#らいはも LINE
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「やばいかも…。」>彩良
京華<「どうしたの?」
「レッスンの担当が#名前#だった…。」>彩良
愛唯<「勘づかれなかった?」
朱留<「それな」
「あぶなかった……。次はないだろうから……。大丈夫。」>彩良
京華<「それなら良かった~。」
朱留<「うんうん!」
愛唯<「次予約はいってたら気をつけて~。らいはもの名義でやってるんだから、彩良は。」
「きをつける…。」>彩良
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次はないな…。と思いつつ、僕と#名前#は家に着いた。