みず

ぷつぷつと泡が立つ。 こしょこしょと囁くように、擦れるように、泡が昇って弾けてくっつきあう。 泡が身体に触るとくすぐったい。 水と泡は別物のようだ。 あたり一面、紺のスクール水着。青の学年帽。はしゃいだり怒鳴ったり。 プールに浸かっている。 水泳の時間。 先生はプールサイドに立っている。ちょっと、高みの見物。 実際溺れる人とかいるのかな。 ゆったりのろのろ。水が流れて時間が過ぎる。 白い身体が透明に包まれて、一つの放物線みたいになる。どこまでも曲線。白い波と泡と。 すらりとのけぞり、ゆわんとうずめる。泳ぎ、潜る。魚になったつもりで。 水泳の時間。