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ちょっとおかしなハッピーハロウィン
何かがおかしい?ハッピーハロウィン!
ここは日本。そう、日出ずる国、日本である。
むかしむかしの江戸時代なんかには鎖国なんてことまでしていた日本だが、今ではバレンタインやハロウィン、クリスマスなど、様々な文化に彩られている。
そう、様々な文化だ。よってそれぞれの決まりや楽しみ方があり、混ざることはそうそうない。
バレンタインでサンタさんはこないし、クリスマスでチョコレートを下駄箱には置かない。
なら、この状況はなんなのだろうか。
今日はハロウィン。いつもならコスプレイヤーたちが大盛り上がりで、お店も黒やオレンジなどで飾り付けられているはず。
なら、これはなんだ?
妖怪たちが、街を徘徊している。
コスプレイヤーたちは大盛り上がりだ。毎年のように、道いっぱいに広がっている。
その中に、絶対に人間ではないものが混じっている。
黒い翼を持った天狗、
角が生えた鬼、
きゅうりを食べている河童、
大きな骸骨、
九つの尻尾を持った九尾の狐、
他にも…。
妖怪に詳しい俺でなければわからないであろう妖怪たちまで勢揃いだ。
なんで誰も気づかない?
何が何だかもうわからない!カオスだ…。
だが、わかることが一つだけ、それは、
アイツらは俺が視えていることに気づいている!
現にアイツら、俺のことをじーっと見ているではないか!
どうする?どうすればいい?
考えろ、妖怪に詳しい俺ならわかるはずだ!
どうすればいい?
そうだ、神社か寺に行けば!
ここら辺にある神社か寺は…、
羽間神社だ!
あそこに行けば……!
「なあ、お前、俺らが視えてんのか?」
「あ、あっ、えっと……。」
「大丈夫だ。俺ら、人間に敵意はないから。」
「そっ、か。なら、なんで……。」
「内緒にしろよ?俺らのことが視える人間はそう多くはないんだ。」
そう言って、ニコッと微笑んだその子には、小さな角があった。
走っていったあの子の先に様々な妖怪たちが待っている。あの子は、妖怪たちの中では偉い方の妖怪だったのかもしれない。
というかあの子は角が生えているということは酒呑童子だったのか。
アイツらは、一体……。
「俺らもハロウィンとやらを楽しみたいだけなんだ。…邪魔だけはするなよ?コイツらがお前を殺しちまうから。」
ああ、気付けなかったらどんなに良かったか。
今更気づいたが、彼らもしっかりと仮装している。あれなら大丈夫だろう。
誰かにこのことを話したい。だが、気が狂ったのかと言われそうだ。そんなことを考えていたら、後ろから声が聞こえた。
「ああ、忘れてた、今日はこう言わなければいけないんだったな。…ハッピーハロウィン。」
見つけてくれて、ありがとう。