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2話 辛いよ
大切だった人と別れた後に食べたチョコレートは少し苦かった。私が望んだこと
なのに、今後悔している。
「また、話したいよ。」
私はひとり呟く。太陽みたいな笑顔をもう一度見れるなら。重い足取りで家へと
向かう。
「只今戻りました。」
歪んだ家族はもう嫌だ。傷だらけの汚い私は彼も大嫌いだろう。まだ私はずっと
ずっと想ってるよ。
「鈍いわね!」
私はこれでも頑張っているのに。昔はもっと笑顔の溢れる家庭だったのに。昔の
笑顔を壊したのはあの運転手だ。
ボコッドゴッドゴッボコッボカッボコッドゴッドゴッボコッボカッ!
私は痛みに耐えながら過去を思い出す。
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「パパ!」
私は笑顔でお父さんと公園から帰る。でも一つのトラックが少年に向かい走って
きた。笑顔でお母さんと帰っている少年をお父さんは突き飛ばした。
キキィーー!
車は私のお父さんを轢いた。
「パパ?」
幼い私は近づいた。大人は離れなさいと私を遠ざける。
「なんで?」
そう聞く私に大人は
「もうすぐ天国に行くな。」
私は信じられなかった。すぐに駆けつけたお母さんに大人は事情を話す。そこ
からお母様は酒癖が悪くなり、男で遊び、私は叩かれる。もう失いたくはない
からさ。大切は捨てる。
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ボコッドゴッドゴッボコッボカッドゴッボコッボカッ!
今日も激しく殴られる、蹴られる。血にまみれた私はどれほど汚いのだろう。
「はぁ、出ていきなさい。」
私はその一言で家を出る。もう、帰る場所はない。一人路地裏に身を隠す。
「もう、何もかも嫌だよ。」
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れるは一人つまらない学校に身を置く。#名前#はクラスから消え、大切を
失った。もともと母子家庭だったれるは母を交通事故で失い、今は一人。
「付き合って〜♡」
その声が席の周りから集まる。れるは思い出の屋上へ向かう。
「もう誰のことも傷つけぬように、指さされて笑われぬように♪」
今日だって歌う。独り泣くれるを隠すために笑う。
「僕は僕はそれでいいから誰も見つけないでよ♪」
初めて歌を褒めてくれた彼女。もう、失いたくないよ。
学校が終わり一人家へ帰る。荷物を置き宿題をし、お風呂を済ませる。
少し散歩でもしようかな。そう思いふっと立ち上がる。
夜歩いているれるはどこかに大切なピースを落としたようだ。路地裏に
一人少女が立っている。その少女はこっちを見る。そこには大切な人が
居る。
「れるさん?」
そっと名前を呼ぶ。
「帰ったほうが良いですよ。」
れるの心配か。まぁ、ええわ。
「また付き合いたい。」
そっとれるは思うことを口にする。
「私は、汚くって、無能で、無意味で」
「自分の評価を下げんでや!」
れるは声を出す。また、笑顔で笑おうや。また、遊ぼうや。
「付き合えません。私は普通なので。」
少女はそう言う。
「#名前#は頑張っとんよ!#名前#は普通じゃない、大切や。」
#名前#の瞳から涙が溢れ出す。
「私なんかでいいなら。」
そっと返事をした。傷だらけで、見ている方の心が痛む。れるも目から
涙が溢れる。また、付き合えた。その事実がとても嬉しい。
「また、一緒にいような。」
れるは一言漏らす。#名前#は頷き、
「うん。ニコッ」
そう作り笑顔で笑った。
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