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日替わりお題 (1) 弟子
お題【弟子】
ファンタジーもの?かな
日替わりお題シリーズ、何度か作ったけど
毎日投稿したことがないので、今度こそ!!
私は|夢宮《ゆめみや》|愛莉《あいり》。
賢者の《《弟子》》だ。
まだひよっこだけど、師匠の|凛々奈《りりな》様みたいになれるよう
精一杯修行中なんだ。
今日も私は、修行にはげむ。
「誰かをロープで縛り付ける呪文は『ロープマジカル』だ。 きっと、役に立つぞ。」
「はいっ!さっそく縛りつけてもいいですか?」
「ああ、いいぞ。」
私は、杖を師匠に向けた。
**「ロープマジカル」**
「うわああああああっ!!何するのだ…お前は私の《《弟子》》だろう?!」
「ねえ、師匠。師匠は、本当は賢者じゃないんでしょう?」
私は知っている。
師匠が、実は悪の魔法使いだということを─────
「なんで知っている…?今までの言動から、私が悪の魔法使いだとわかるものはないはずっ…!」
「ふふ、気づいちゃったんだよね。師匠、今まで 誰かをこらしめる魔法しか教えていなかったでしょう?」
「そうだな。それがどうしたんだ?」
「賢者は、困っている人を助ける魔法も必要じゃないかな?こらしめる魔法だけじゃいけないと思うの。」
悪の魔法使いは、人をこらしめる魔法しか教わっていない。
だから師匠は、いや…凛々奈さんは、こらしめる魔法しか教えられないというわけだ。
「ッ…。ごめん、今まで愛莉をだましていた。悪の魔法使いは、見習いを卒業したら 5年以内に弟子をつくらなくちゃいけないんだ。でも、私はどうしても弟子ができなかった。」
私が見習いの魔法使いとして、まちをうろうろ歩いていたとき
優しそうな女性───凛々奈さんが、声をかけてきた。
それが、弟子になるきっかけだった。
「そしたら、見習いの魔法使いの愛莉がいた。賢者のふりをして、愛莉を弟子にしたんだ。」
「…凛々奈さん。よく話してくれたね。悪の魔法使いは、そんな素直な心は持っていないと思うわ。だから、賢者として 誰かの弟子になってもいいんじゃない?」
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そうして凛々奈さんは、有名な賢者の弟子になった。
私は本当の賢者の弟子になり、1年で弟子を卒業した。
愛莉、勘が良すぎじゃ…((