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❤️ アイ
宮舘side
それは 、 突然にやってきた 。
あかり「 別れたい 」
そう 、 告げられた 。
「 … え? 」
「 な 、 なんで 、 」
あかり「 … 」
「 俺 、 なんかした … ? 」
「 ごめん 、 なんかしたなら謝る 」
あかり「 んーん 、 宮舘さんは悪くないよ 」
「 宮舘さん 、 って … 」
あかり「 宮舘さんは 、 みんなのものでしょ? 」
あかり「 … もう 、 いいんだ 」
そう呟いたあかりの顔には 、 決意が浮かんでた 。
でも 、 こっちだって男だし 、 簡単に諦めるはずもない 。
「 やだよ 、 俺は別れたくない 」
そう 、 言ったけど 。
次の日の朝には 、 あかりはいなくなってた 。
あかりのものは全部無くなってて 、 共用だったものは全部残ってた 。
『 涼太くん 、 ごめんね 』
手紙には 、 たったひとこと 。
そこには 、 ひとつぶの涙の後があった 。
「 … あかり 」
そこから 、 どうやって事務所に着いたのか 、 楽屋に着いたのかは覚えてない 。
気づいたら振り練習が始まってて 、 メンバーはこっちに駆け寄ってきた 。
阿部「 舘様どうしたの? 」
岩本「 ぼーっとしてない? 」
「 … ごめん 」
深澤「 なんかあったー? 」
佐久間「 国王が元気ないなんて! 」
向井「 話聞こか? 」
ラウ「 珍しーね 」
「 大丈夫 、 もっかいやろう 」
目黒「 駄目です 、 元気ないじゃないですかどう見たって 」
渡辺「 どーせあかりちゃんだろ 」
涙が 、 こぼれた 。
深澤「 うぇ!? 」
岩本「 ちょ 、 え? 」
ラウ「 舘さん … ? 」
渡辺「 え 、 ごめん 、 何 、 俺なんか悪いこと言った 、? 」
阿部「 と 、 とりあえず 、 壁際行こ 、 座ろ 」
佐久間「 どーしたでやんすか!! 」
目黒「 やっぱり 、 だと思いましたよ 」
向井「 落ち着き ! 」
「 ごめ 、 っ 、 」
渡辺「 は!? 別れた!? 」
「 … 」
佐久間「 振られたって … 」
阿部「 あんなに仲良かったのに? 」
岩本「 俺らの前でもイチャイチャしてたじゃん 」
深澤「 なのにあっちから … ? 」
出会いは本当に偶然だった 。
ふと公園で 、 変装の帽子が取れて 、 たまたま居たのがあかりだった 。
『 え!? だ 、 舘様 … っ!? 』
驚いたように叫びかけたあかりは 、 ばっと口を押さえて目を見開いてたっけ 。
『 え 、 あ 、 わ 、 私ファンで … ! 』
慌てたように走ってきたあかりの目はキラキラと輝いていて 。
あぁ 、 この子だって思った 。
簡単に言えば一目惚れ 。
見た目だけじゃなくて 、 性格も 。
一目で俺にはこの子なんだって思った 。
なのに 。
「 … なんで 」
渡辺「 でも 、 みんなのって言ってたんでしょ? 」
「 … うん 」
阿部「 とりあえず 、 元気出そう! 」
佐久間「 じゃあ今日は俺の奢りでサシ行こ! 」
「 … うん 、 ありがと 」
一年後 。
俺らは 、 ドームツアー中だった 。
東京ドームで見たそのうちわは 、 何回も見ていたものだった 。
『 彼氏のライブってなんか嬉しいな〜 』
『 ね 、 どぉ? 宮舘王国の紋章! 笑 』
『 表面も書いたからね 、 見たらファンサしてよ! 」
そう言って笑った 、 君のうちわ 。
そのうちわに書いてあったのは 、
『 ありがとう 』
「 … あかり 」
あかり「 ! 」
俺の呟いた声が聞こえたのかもしれない 。
マイクに入ってないのにな 。
「 あかりに会いに行く … ! 」
岩本「 みやちゃん 、 ほんとにストップ! 」
渡辺「 涼太落ち着け 、 こっちに呼んでるから! 」
阿部「 今行ったらパニックになるでしょ 、 舘様はあかりちゃんのこと好き以前にアイドルなんだよ 」
「 … ごめん 」
佐久間「 あかりちゃん 、 来たよ 」
その声で楽屋に入ってきたあかりは 、 少しはにかんだ 。
あかり「 … 久しぶり 、 宮舘さん 」
別れた時と同じ呼び方に 、 胸が痛んだ 。
「 … あかり 」
あかり「 … 怖かった 」
あかり「 舘様はアイドルで 、 私はただの一般人 」
あかり「 週刊誌にでも撮られたら終わりだし 、 最近ファン増えてるし 」
あかり「 そしたら 、 炎上する 」
あかり「 SnowManの 、 舘様の迷惑になるから 」
「 … 」
あかり「 ごめんね 」
「 あかり 」
あかり「 、 なぁに 」
「 俺 、 ずっと待ってた 」
「 一年間 、 ずっとあかりのこと考えてた 」
あかり「 … そっか 」
「 … もっかい 、 付き合って 」
「 もう 、 絶対不安にさせないから 」
あかり「 … わたしもね 、 ちょっとさみしかったんだ 」
「 うん 」
あかり「 … 涼太くんに 、 ずっとあいたかった 」
「 うん 」
あかり「 … わたしでも 、 いい? 」
「 あかりじゃなきゃ駄目だよ 」
あかり「 涼太くん 、 」
あかり「 ごめんなさい 、 」
「 もういいよ 」
「 だからもう謝っちゃダメ 」
「 俺はもうなんとも思ってないからさ 」
あかり「 … すき 」
「 俺もだよ 」
目黒「 俺ら 、 空気っすね 」
阿部「 だねー 笑 」