公開中
命の恩人、仲間入り
15歳の女子中学生「響山 律(ひびきざん りつ)」と15歳の女子中学生「参麟 美菜(みりん おかず)」は、謎の少女に隠れるように促される。その少女は、ゾンビが出たと言うのだ。かなりの強敵だと思われていたが、誰かに倒されるところを目撃する。律は、その誰かに仲間入りをする。
?「あの頃は…………懐かしかったな………」
---
?「どう?似合う?」
?「うん!」
?「これで行こうかな〜」
仲良く話している二人の少女、|響《ひびき》|山《ざん》 |律《りつ》と|参《み》|麟《りん》 |美《お》|菜《かず》は、ハロウィンに向けて、衣装を試着していた。
美菜(以下「美」)「魔女とか?」
律「コスプレいいんじゃない?」
美「あ!あれあれ、あの…」
律「あと…」
当日。
美「おはよー!」
律「今日ハロウィンじゃん?」
美「さっそく服着て行こ!」
律「うん!」
カチャッ…
美「えーと…どこ行く?」
律「どっかコスプレの集まりとか行けば良いんじゃない?」
美「そうだね」
?「すいません!」
突然、謎の少女に声をかけられた。
美「は、はい?」
?「只今緊急事態が発生しているので、私について来てください!」
律「え…?」
?「出来るだけ足音を立てずに!」
美「えーっと…?」
?「着きました!入ってください!」
そこは、集合住宅だった。
律「どういう事ですか…?」
美「その前に、あなたは誰ですか…?」
?「すいません、名前は言えないです…|匿《とく》|名《めい》と呼んでください」
律「匿名さん、緊急事態ってなんですか…?」
匿名(以下「匿」)「それは……ゾンビの出現です」
律・美「ゾンビ…!?」
美「ドッキリ…?」
律「違うでしょ」
匿「これまでも、ゾンビが何回か出現していました」
律「……」
匿「ゾンビメイクをするので…ついて来てください」
律「はい」
美「……やばい」
律「……生きていけるかな………………」
?「こんにちは」
律「匿名さん、この人が?」
匿「はい、ゾンビメイク担当です」
?「よろしくお願いします」
律・美「よろしくお願いします」
?「こちらに座ってください」
律「あ、すごい、速っ」
美「すごいリアル……」
?「ゾンビのにおいの香水、少しかけますね」
律・美「くっさ!」
?「はい、くさいです」
律「反射的に言っちゃいました」
?「大丈夫ですよ」
律「すいませんね」
?「このメイクも香水も、人体に影響はありません」
美「……………………」
?「これならばれないので、外に出ても良いですよ」
律「へぇ…」
匿・?「しかし、これまでになく賢いゾンビがいたら……命を落としてしまうかもしれません」
律「まじか」
匿「通常、ゾンビになると知能が低下するのですが……」
?「ゾンビメイクをしても、見破れるような知能をもっていれば…………」
匿「ですね」
?「あと、外に出る際は喋らないでくださいね」
匿「流石に見破られてしまうので…………」
律・美「わかりました、ありがとうございます」
匿「あと、このプレートを持っていてください」
律・美「…わかりました」
匿「他の人間が来た時に、それを見せてください」
律・美「はい」
?「……そういえば、名前をまだ言っていませんでしたね……」
律「…………………」
?「まあ、名前は言えないので……名無しとお呼びください」
美「ありがとうございます」
律「あ、窓がある」
美「ゾンビいる…」
名無し(以下「名」)「はい……」
律「あれ?二人、もういない……」
美「とりあえず、どうする……?」
ゾンビ(以下「ゾ」)「ゔぉあああああ!」
ゾ「ぬ゛ぅううううう!」
ゾ「お゛ぇえええええ!」
美「え?」
律「ゾンビが…」
美「誰かに……」
律・美「倒されてる……」
?「はっ!」
?「こっちはもういない!」
?「あっちだ!」
?「倒した!」
律「ゾンビって日中でも動けるんだ……」
?「うおおおおおおお!」
ゾ「あ゛ぁあああああああ!」
?「ふう………」
律「すごい………あ、ここに人がいる」
美「他にも避難している人がいるのかな」
?「ここにはもういないな……」
律「って!さっきの人じゃん!」
美「匿名さーん!!名無しさーん!!危ないですよーー!!!って、聞こえてないか……」
?「|風《ふう》|緑《ろく》さん、やっと終わりましたね」
風緑・|戦《せん》(以下「風」)「ほんとですよ、まさかここにゾンビが出るとは……|水《すい》|青《せき》さんは大丈夫ですか?」
水青・|戦《せん》(以下「水」)「疲れましたよ………運動不足でしょうかね………」
風「まあ、かなり動きましたし、運動不足ではないと思いますよ」
水「よかったです……」
風「休憩する暇もないですよ………」
水「大変ですね……」
律「なんとかしてゾンビを消さなきゃ……」
美「何もできないけどね……」
律「できるように…………なるのよ………………!」
美「マジで!?!?」
律「だいぶぶっ飛んでるけど……何もしないよりは人生有意義でしょ!」
美「まあ……それはそうかもね………」
---
律「そこからてんやわんやあって、あの属色組に入れたよね…………」
---
律「私のコードネームは………「|灰《かい》|音《おん》・|治《ち》」…………やるぞ………!」
---
青「あ、灰音さん、今時間ありますか?」
緑「少し手伝ってほしいんですよ……」
律(以下「灰」)「はい、行けます!」
青「ついてきてください!」
灰「はい!」
(原文:ラック・リック)
ハロウィンの日、誰かに守られたことによって、その人の仲間に入る