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4⃣the beginning of everything
そうアーグリィが呟いた瞬間、首にひんやりとした感覚がした。
「なにこれ....ッ」
*「首枷ですよ。みなさん悪い子ですから、」*
「やめてよっ、あたし...っ」
*「みなさん死のうとしていたんでしょう?死ぬ前にゲームくらいしましょうよぉ」*
―こいつ、頭がいかれてるのか。
みんながそんな顔をしていた。
*「皆さんにしてもらうゲームは簡単です。」*
ごくっと唾をのむ。
*「鏡を割ることです」*
え?
「っは?」
気が荒そうなショートカットの女子が言う。
*「では、さようなら。鏡の国のアリス達」*
ふっとアーグリィの体が消えた。
「なんなんあいつ!!!」
さっきのショートカットの女子が叫ぶ。
「まぁまあ、落ち着いて。」
「ひぇええ..........ッケンカしないでください~....」
「落ち着いて。まず自己紹介しようよ」
長い黒髪をゆらして一人の女の子が立ち上がる。
「私の名前は........オニユリ。ユリって呼んで。年齢は18。みなさんの顔面偏差値高すぎて焦ってます。」
黒髪の美少女がオニユリさん。
「っしゃ!うち、セイウチ!セイって呼んでな!年齢は16!うちはかわようないからな。」
ショートカットの美人な子がセイウチさん。
「あ...わ、私はトゥイーです...えっと、年齢は14です...!」
ふわふわ三つ編みの子がトゥイーさん
「...あたし、ドルディー。呼び方はご自由に。19歳」
前髪がもっさもっさのおしゃれな人がドルディーさん。
...次、私?
「あっ、わ、私...は...」
なんて名乗ればいいんだろうか。
「アリス、です。アリスって呼んで、ください。年齢は15です...。」
ありのままの名前を名乗った。
怖かったけれど…。
「アリスかよ。姫様気取り?w」
そんな声が聞こえてくることを覚悟して
「アリス!?かわい〜!」
「え、?」
思っていなかったことを言われ、ぼっと頰が火照る。
「鏡を割るってことについてだけど」
オニユリ―――ユリが黒髪を揺らして立つ。
「心当たりある人いる?」
みんな首を横に振る。
「うち知らん」
「私もです…」
「…」
「わかりません…すいません」
ドルディー―――ルディに至っては無言だ。
「じゃあ、とりあえず今日は解散!家帰ろ!」
ユリがにこっと微笑んでそう提案する。
「明日の、11時に、また。」
「11時…。わかりました」
「りょうかい!」
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事態が変化するのは、その夜のことだった。
ユリ 18さい 黒髪ツインテール
セイ 16さい ショートカット
トゥイー 14さい 三つ編み
ルディ 19さい 前髪もさもさ
アリス 15さい "私"