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表はアイドル、裏の社会は最強キラー。03
レイ
veil、アイドルだと言うことが悟られないために、人と関わることを控えていたので、その名前を知っているはずがなかった。どんな人なのか。まあ、私は私の殺しをするだけだ。そんなことを考えながら寮を出ると、少女がいた。紫の着物を着て、腰には刀を二本さしている。足元は花魅が履くような三本歯の下駄。濃紺の髪は一部をお団子に結い上げて綺麗な髪飾りを付けている。顔のパーツがあるべき場所に整った美人さんだった。
「こんにちは。shadeさんですか?」
柔らかい声だった。
「そうだよ。veilだよね?」
「はい!よろしくお願いします!」
この業界では珍しい、明るい子だった。私とveilは走った。veilは下駄だったけど、足が速かった。やがて、標的を見つけた。50人と聞いているが、やっぱり多かった。みんな黒いマスクで顔を隠していた。私は、ピストルやナイフで丁寧に殺した。人数が多い時には、一人になるべく時間をかけないことが大切だった。殺しながら、横目でveilを見る。彼女がつくる死体は、ひどかった。二本の刀で形が分からないほどにぐしゃぐしゃにされている。身体の骨や肉、血や体液、臓器などが混ざり合って悲惨な状態になっていた。真っ暗な町を、血が赤く濡らす。彼女の綺麗な着物と顔は血で染まっていた。
やがて、標的を全員殺し終えた。
「...夜は凪いだ。もう音はしない。」
「おやすみなさい。悲しみの雨は深いから。」
私たちはお互いのマネージャーに連絡し、しばらくして車が来た。
「「お疲れ様でした。」」
マネージャーたちはそう告げた。すると彼女は予想もしないことを言い出した。
「私、shadeさんの車に乗せてもらうので!」