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海と空と夢
今日も今日とて忙しく。ドタバタとした1日だった。そのせいか風呂に入って髪を乾かしているうちにだんだんと眠くなってしまった。髪は乾ききっていないが、どうせ明日は休みだ。明日の事は明日の自分に任せよう。今日のところは寝てしまおうと、布団に横になる。疲れきっていたのかすんなりと眠ってしまった。
時刻は午後10時。いつもよりずいぶんと早く眠ってしまったのである。
--- 浮遊感 ---
宙に浮いているというよりは水の上で背浮きをしている感じ。そして、目を開く。自分は眠っていたはずなのだが、ここはどこだろう。一面空色である。誰もいないし、何もない。寝ていたのだし、所詮、夢の中なのだろう。浮いているということは、からだの向きさえ変えれば歩けるのか? よく分からないことを考えながら仰向けから起き上がろうとしたのだか、勢い余って1回転してしまった。地に足は着きそうにないようだ。溺れる感じもない。諦めてうつ伏せになってばた足で移動してみることにした。水中で移動するように。意外と動けるらしい。
やはり誰もいないし、何もない。しばらく泳いで? みたのだか、ずっと同じところをグルグルと回っている感じで全然動いている感覚はなかった。そもそも風景が変わらなければ動いているのか分からないのである。また、仰向けになって背浮きをする。プカプカと浮かぶ感覚を味わう。
こうしていると小学校高学年のときを思い出す。プールでよく背浮きをして空を眺めていたっけ。青い空を流れる大きな白い雲を眺めて。
当時の友人に
「なにしてんの? 浮いてて何が楽しいの? 」
と聞かれたことがあって確か、
「楽しいさ。雲の流れとか見てるんだ」
って答えたような気が。そう答えたら呆れられたっけ。
「ふぅん。そうなんだ」
って。
いつか海に行って大空を眺めてみたいとは思っていたけど、夢の中でこうなるとは予想していなかったな。実はこうみえて海どころか川で遊んだことすらないのだ。最近は忙しすぎて海とか川とかに行こうとすら思わなかった。この機会にいいかもしれない。
澄みきった水色の空。陽射しはないが暖かい。まるで自分もその空の一部になったような気がした。夢の中だと分かっていてもなんだかここにずっといたいような感覚に陥る。ここには忙しい仕事もないし、面倒くさい人間関係もない。きっと心も体も疲れきっているのだろう。誰もいない、何もないところに行きたい、海に行きたいって無意識のうちに思っていたのかもしれない。ここは海ではないけれど。
いま何時なんだろう。そんなこと知ったこっちゃない。
♪~♪~♪
何か聞こえる。音のする方へ向かう。よく見ると何か光っているようで、だんだんと近付いている。自分が近付いているのか、あの光が近付いているのかは謎だが。何があるんだろう。眩しすぎて目を瞑る。
再び目を開くと、自分の布団の上だった。夢の中での逃避行はもう終わりらしい。何か聞こえると思ったのは携帯のアラームだった。夢が夢のせいで寝れた気がしない。とりあえず今日も仕事があるので、準備をしなければならない。時刻は午前6時15分。結構寝ていたようだった。
記憶が正しければ髪の毛が濡れたまま寝てしまった気がする。寝癖がひどくありませんように。洗面所に向かう。鏡に映った自分はそこまで寝癖がひどいようではなかった。軽く髪をまとめて朝ごはんの献立を考える。
今度の休みには一人で海にでも行こうかなと計画をたてながら。
忙しい1日は今日も幕を上げる。
夢ってなんなんでしょうね。高確率で変な夢をみてしまいます。
投稿する小説、夢関連の内容が多いと思った今日この頃。
お読みいただきありがとうございました。