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手記
これはとある家から見つかった正体不明の手記。
その日は妙に生暖かったんです。気温はいつもよりかは低かったですが湿度が高く、暑いのではなくぬるいといった感じでした。雨は降らず、曇りばかり続いていたものですから違和感はありませんでした。
その日は北海道の、●●●山に友達三人と登山(ハイキング?)をしに行っていました。登っていっても生暖かく、若干気持ち悪さを感じていました。
●●●山は幽霊や妖怪の類いが出ることで有名で軽い肝試しとして早朝から登っていました。登りはじめて五時間ほどたった頃、友人の一人であるAからの昼休憩をしようとの提案があり昼休憩をしていました。その時にふと、誰かから見られている気がしたんです。見られていると感じる方は隣の◯◯◯山でした。どうしても気になってしまい、望遠鏡で覗いてみると、全身で三メートルはあるんじゃないかというほどの大きさで全身が白い体毛におおわれているナニかが立っていました。そのナニかはこちらに来るように誘っているようなての動きをしていたんです。
友人たちにも見えるか聞いてみたところ、二人も見えるといっていました。そのときの私は興味本意で彼処に行こうと二人を誘い、行きました。今考えると、その行動は余りにも愚かだと思いました。
ナニかがいたと思われる場所につく頃にはもう日は暮れ始めていました。幸い、野宿ができるようにキャンプ用品は持ってきており、その日はそこで夜を越すことにしました。 その日の夜は友人Bが強い頭痛を訴えていたため早めに寝ることにしました。
朝起きると、友人が二人ともいなくなっていました。服はその場にあり、まるで溶けたかのようにいなくなっていました。 昨日感じた視線は増えていました。
友人二人の失踪と謎の視線が怖くなってしまい、半狂乱でカメラを以外の道具を全ておいたまま下山しました。
下山し、他の友人たちに出来事を話すと、二人の友人なんて元からいなかった。と言うのです。 最初は何かのドッキリかと疑っていましたが半年を過ぎた後も同じことを言っていたので、私の記憶違いかと思いましたが、唯一持って帰ってきていたカメラのSDカードには刻まれているのです。二人がそこにいたということが。二人が写っているデータが残っているんです。
他の友人たちにもそのデータを見せましたが、誰なのかわかっておらず、友人の親に聞いても家には子供なんていないと言っていました。
私は思いました、「ああ、あの時溶けたようにいなくなったのは姿だけではなく、生きた痕跡すらも消えていたんだ」と。
これを書いたのは、私も最近足の方から溶けているような感じがしたからです。どろどろと靴のなかで溶けているような。そんな感じに
私が言えることはただひとつ、絶対に●●●山には行くな。
ナニかと目を合わせるな。
視線を感じても、振り向くな。
気づいていないふりをしろ。
……ところで、この話を読んでいる途中に、視線を感じませんでした?