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REM
今日も上手に笑えてたかな
壊れてないフリできていたかな
傷ついた“僕”のこの音だけが
静かに響き続けてたんだ
目を合わせたくなかった
話しかけられたくなかった
優しさに触れて壊れていくのは
きっと僕じゃないだろうから
プライドなんていらないのに
手放せない、身体が凍りついたみたいで
|仮面《かお》の下で腐ってく僕を
誰にも気づかせたくなかったから
|僅《わず》かに盛られた砂の上から
下で泣き続けている“僕”を
踏みつけながら僕は笑ってた
嫌われたく無いだけ
笑われたく無いだけ
でも一番僕を蔑んでたのは
他でも無い僕だったんだ
この|脳味噌《のうみそ》を取り出して
ベッドの上に投げ捨てたい
|血濡《ちぬ》れ涙と|一縷《いちる》の|蛛糸《しゅし》を
ナイフで断ち切って
|身体《ここ》から僕を引き剥がして
優しい“君”と付け替えるんだ
君になれた“僕”だったならば
ちゃんと笑えると思うから
|術灯《じゅつとう》が落ちる
|頭蓋《とうがい》が開かれる
|鉗子《かんし》が|脳味噌《ぼく》を犯すその時に
“僕”は僕でなくなるのだろうか
|膿盆《のうぼん》に沈んでいく
赤く湿った僕の塊
“君”が“僕”に埋め込まれた時
本当に“君”は笑えるのかな
この脳味噌を取り出して
何もない場所に沈めて
誰にも気づかれないまま“僕”が
笑えるならそれでよかったのに
『この脳味噌を取り出せれば』
何度思ったか分からない
けれど
それでも
僕が“僕”であることを
「僕」は棄てられなかったんだよ!
だから今だけは
この脳をそっと“僕”で守ろう
せめて最期くらい
自分の意思で終わらせるために
生きたいとすら思えないし
死にたいとすらも言えないけれど
せめて、今だけは眠らせてくれよ
深くて暗くて優しい場所で
一人きり、|脳《ぼく》を枕に置いて
“|身体《ぼく》”を楽にしてあげるんだ
夢の中なら
きっと、もう少しだけでも
生きたいって、思えるから。
自分のことを綴ってみました。
これを読んだ誰かの心に残ってもらえると嬉しいです。