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架空戦記「第一次被東戦争」第二話
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続き。1話も良ければ見てね。
西暦1998年6月22日 月曜日 8:00
東大帝国(軍事都市)-琉夏-
≪雪月型1番艦ゆきつき、発艦します!≫
艦内放送で癒月がそう言い放った直後、艦の反重力エンジン、艦内人工重力装置、酸素供給装置が起動し、艦が浮き上がる。
船首を上空へ向け、アフターバーナーを点火し超音速で飛び上がる。
艦もガラスも、この程度の熱では溶けない。
ものの数分で大気圏を突破し、衛星軌道上周辺まで来た。
その後も次々と艦が上昇してくる。
≪全艦通達、此方連合艦隊指揮官、飯崎晴人。我が艦ズェーラフ・シュペーアを先頭に、戦艦、タンカーに輸送艦、航空母艦を中心とし、駆逐艦やフリゲート、重巡、巡洋戦艦を周りに配置する「輪形陣」で前進する。各艦はデータリンクの画像を元に陣を形成しろ、オーバー。≫
との事。艦隊砲撃戦が起こると見たようだ。
各艦の無線から 了解 と声が響く。
≪輪形陣…つまり艦隊砲撃戦を予想しているみたいなので、私達ゆきつきは対空をメインで戦艦、重巡洋艦を援護する形でお願いします!≫
≪≪≪了解!!≫≫≫
※飯崎晴人(いいざき はると)現在32歳。
勘と状況判断能力に長けており、確実に見えない距離の飛翔体等の位地を99%把握できる。
また、艦との神経リンクを使用するとたった1人で戦艦を動かせる。
西暦1998年6月22日 月曜日 14:23
宇宙空間(ATN領)-琉夏-
暫く航行し目標惑星まであと数光年まで来た。その時無線が入った。
≪…。此方連合艦隊司令官、飯崎晴人、艦隊右舷後方、敵艦隊確認、各艦迎撃用意。≫
…と。確実に目視距離では無い。レーダーにも映っていない、司令官は何故確認出来たのだろう。
≪司令官、そのような反応はレーダーに御座いません。見間違いではないでしょうか?≫
≪…いいや、確実に居る。恐らく狙撃艦や偵察艇がメインだろう、……あと5…4…3…2…1……今。≫
≪…!?レーダーに反応あり!対艦ミサイル発射管開け!!≫
驚いた。まさか本当だとは…。
≪405mmミサイル管開け!!8斉射、撃て〜っ!≫
癒月はゆきつきの出せる最大瞬間火力を出すつもりらしい。
ま、恐らくすぐ片付くだろうし…いいか。
すると艦隊の全艦が対艦誘導弾や、大口径砲を発射する。
だが何か可笑しい。あまりにも敵艦の反応が少ない。
≪……!!、全艦急速回頭!!チャフを投射し回避行動!!≫
飯崎が慌てている、先程あのような芸当を魅せた飯崎だ、また敵艦隊か?…まぁいい。
≪≪了解!!!≫≫
ズェーラフ・シュペーアに続き艦隊全艦がチャフをばら撒きながら回避行動を執る。するとチャフに吸われた敵艦のミサイルが誘爆する。
飯崎の勘は凄まじいな。と感心した瞬間。
≪…!?艦隊が包囲されています!!敵艦反応数120!!≫
と無線が入った。敵はかなりの大艦隊のようだ。
すると戦艦や重巡洋艦が我先にと敵艦へ砲撃を開始する。
綾波型の150mmやエルェンゼーステル級の435mm、霧島型の105mmが衝撃を轟かせ超重徹甲砲弾を発射する。
≪戦艦を援護します!駆逐艦各位対空戦闘用意!!≫
我がゆきつきを含め駆逐艦が主砲やCIWSを上空へ向け、発砲する。
赤いエネルギー弾が永遠の宇宙へと放たれる。
漆黒とも言える暗い宇宙を紅く照らすエネルギー弾。
航空母艦からはOF-18-Zが対艦ミサイルを携え飛び上がる。
≪此方飯崎、輸送艦と駆逐艦は退避しろ。此処は俺達の戦艦や重巡、航空母艦が相手取る。テレポーター弾を使い早く逃げろ!!≫
と無線が入る。
殆どの駆逐艦艦長は反論し、この場に残ると告げる。だが、
≪駆逐艦、輸送艦の統制AI、艦を退避させろ。命令だ。≫
≪≪≪了解、司令官。≫≫≫
駆逐艦の統制AIが艦長の操作権限を剥奪し、テレポーターを展開、ジェーヴィス星αへと歩を進める。
≪ちょッ!?、止まれ!!≫
無線からそのような声が響くが統制AIは進み続け、テレポーターに入る。
※エルェンゼーステル級航空戦艦
対艦戦闘能力、対空戦闘能力共に高水準な全長196m級戦艦。
西暦1998年6月22日 月曜日 15:00
宇宙空間(ATN領)-晴人-
駆逐艦や輸送艦は全て退避した。
現在は戦艦7、重巡洋艦21、航空母艦2…。
これだけの戦力があれば充分だな。
≪全艦通達、戦艦、重巡は敵弾を回避しつつ確実に敵へ叩き込め。航空機は敵艦の武装を潰すことに専念しろ。以上。≫
勿論、死にに行くわけではない。
駆逐艦、輸送艦の艦長はまだキャリアが少ない。
俺もまだベテランとは言えないが…指示能力や操艦能力が高い人達で対応した方が駆逐艦/輸送艦を下手に犬死させるより確実に良かった。
各艦のデータベースへ送った作戦はこうだ、
機動力の高い霧島型、綾波型、陽炎型等の重巡洋艦/巡洋戦艦に光学迷彩を起動し、敵艦隊の裏へ回り込んでもらう。
航空機は先に言った通り武装解除をメインに敵艦へ攻撃、
航空母艦は対空戦闘だ。
俺達戦艦は敵艦隊にわざと狙われるようにし、重巡達の姿を更に隠蔽する。要するに揺動作戦だ。
≪…よし、戦艦隊、自由射撃!重巡を援護しろ。≫
≪≪≪了解!!!≫≫≫
120対30…かなり戦力差があるが…技量でカバー出来る範囲内だろう。
「……S.U.C戦闘補助システム起動。彼奴等を叩き潰すぞ。」
視界が広がる、思考が廻る。心拍数が上がり、冷や汗が出る。
敵艦隊へ側面を向けつつ増速、砲を一斉射する。
96式435mm対艦誘導超重徹甲弾、96式130mm対艦誘導超重徹甲弾…複雑な機動を執る相手だろうと確実に命中する信頼性の高い砲弾。
「此方下部艦橋、…だんちゃーーく……今!全弾命中!7隻轟沈!!」
…予想通り全弾命中。流石だな。
≪司令官、こちらOF-18-Z、ユーバルウルフ隊隊長篠崎零兎、ヤバいぞ。敵艦に超高密度レーザーキャノンが居る、どうする?可能なら司令官、そちらに潰してもらいたい。既にレーザーキャノン以外は破壊したが、あれにこれ以上近付くってのは無理だぞ。≫
≪…了解、俺達に任せろ。≫
「…艦内へ通達、これより敵戦艦へ攻撃するぞ。」
その艦が居る方向まで回頭し、増速する。
…その時だった、例のレーザー弾が飛んでくる。瞬きをする一瞬で目の前まで来ていた。…が、ギリギリで外れた。
しかし、命中は避けれたもののレーザー弾の熱で艦の一部が多少溶解。
「敵弾夾叉!!本艦に目立った被害無し!!戦闘航行可能!!」
「撃ち返すぞ、1番、2番主砲発射用意、……撃てぇッッ!!」
4発、目の前の砲から放たれる。
艦の速度が乗り、かなりの高速で弾が飛んでゆく。
…敵艦が目視距離に入る、此方にレーザーキャノンを向けチャージしている。だがもう遅い、此方の砲弾が敵艦に命中。
核燃料に誘爆し、左右、後方に位置する護衛艦と共に轟沈。
その時無線が入る。
≪此方重巡洋艦隊、敵艦全滅!!此方側の被害は無し!!≫
≪了解、全火器収め、駆逐艦隊を追うぞ。≫
≪≪≪了解!!!≫≫≫
※篠崎零兎(しのざき れいと)現在31歳。
飯崎と幼馴染で、共に軍航空学校を卒業した仲。
OF-18-Z軽戦闘機を駆るライトキラー。主に対戦闘機戦が得意。
※霧島型航空巡洋戦艦、綾波型重巡洋艦、陽炎型重巡洋艦
高速、高機動、高火力な万能艦。
霧島型の4隻は装備を更新し続け、既に100年以上現役。
西暦1998年6月22日 月曜日 15:43
ジェーヴィス星α-琉夏-
戦艦や重巡と別れて暫く経った。既に俺達はジェーヴィス星へ着いたが……そろそろ来るだろうか。
「琉夏さ〜ん…戦艦隊大丈夫ですかね〜…」
「…さぁな、まぁ…司令官にも考えがあるのだろう。」
と、会話を交わしたその時。上空にテレポーターが開いた、帝国軍のものだろう。
テレポーターが開いてから数秒、ズェーラフ・シュペーアを先頭に戦艦隊が全艦、航行してきた。
≪ンだよ、俺達を生かす為に死にに行くんじゃなくてちゃんと勝つ算段があったのかァ?司令官。≫
そう雪月型2番艦の艦長が問う。
≪そんな馬鹿な真似を俺がする訳無いだろ。ちゃんと120隻、轟沈させてきたよ。≫
歓声と拍手が鳴り響く。
「んふふ、凄いですね、戦艦隊…私も司令官のような艦長になりたいな…」
「だな……。癒月ならなれるさ、絶対に。」
よく見るとズェーラフ・シュペーア、艦橋が少し溶けかかっている。
相手にはどんな艦が居たんだ…。
≪さて、いつこ此方側に彼岸帝軍が攻めて来るか分からない状況だ、気を抜くなよ、連合艦隊諸君。陸戦隊の皆、後は頼んだぞ。≫
「_了解、司令官。」
お疲れ様でした、次回も見てね。予定は未定。