公開中
第3前線異常あり #2 地下施設の悪夢
おーのの
「おい,全然減ってないぞ」
伊藤は手元の端末を見ながら言った。
入り口が塞がってしまったため,俺たちは前へ進むしかなかった。装備の重さは10キロを軽々と超えているにもかかわらず、懐中電灯の光のみを頼りに,終わりの見えない道を進んでいた。ガス数値は400から一つも減らない。
「酸素は,まだあるか」
「ああ。まだかろうじて」
酸素もあと一時間もあればそこをつきそうだ。
「何だ,あそこ光が出てるぞ」
伊藤が言った。
「なんだ、ついにおかしくなったか」
俺は嘘だと思ったが、確かに伊藤の指さす方には一筋の光がさしていた。
「行ってみよう」
ここでこのまま先に進んでも酸素が切れて共倒れだ。俺たちはあの光の方に行くことにした。
「研究所か、」
俺は言葉を漏らした。
外は瓦礫の山だというのに,この研究所はずいぶん綺麗だ。
「見ろ,これ」
小綺麗な白い机の上には三つの銃のようなものが置かれていた。
「これ、20年前に採用されてたっていう」
「g132」
食い気味に伊藤が答える。何しろこれは俺たちの憧れだった。玩具屋に行くと必ず模型が置いたあったくらいだ。
「持っていこう。」
「でもこれ,あの怪物相手には心許ないだろ」
「ないよりはマシだ。」
俺たちは天井が落ちてきた時に武器を無くしてしまっていた。俺と伊藤はサビかけのg132を握りしめて先に進んだ。
「何なんだ」
少し進むと真っ直ぐ続く通路が見えてきた。壁は血塗られていて、さっきの研究室とは比べ物にならない。
「うわっ」
突然伊藤は俺を突き飛ばした。
「何すんだよ」
「あっち見ろ」
通路の奥には高校生くらい背丈の影があった。
「小型のやつもあるなんて聞いてないぞ。」
この状況で生存者なんているはずない。つまりこれはヒト以外のなにか|怪物《るび》ということになる。
「どうすんだよ」
「しょうがない。閃光手榴弾を使うぞ」
装備の手りゅう弾は二つを残して全て壊れてしまっていた。
「321で行くぞ。」
「分かった。」
「3.2.1.走れ!」
通路中を見えなくするほどの光と共に2人は走り出した。
読んでくれてありがとうございます♪
リクエスト受け付けているので是非書いてみてください