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夜咄ディセイブ
ビバップな浮遊感。夜が次第に乱反射して、ツービートで光って。たまには愚痴っちゃって良いかな。
「ねえ、ちょっと話そうか。馬鹿な自傷症性なんだけど、もうなんか収まらない。ネタ話だって体で一つどう?」
「じゃあ、ちょっと喋ろうか。僕の非凡でいて妙なとこ。平凡を装った僕がずっと悩んでいる事」
「十年は経ちそうなある日『怪物』の声がして、心臓を飲み込んだ 『嘘をつき続けろ』ってさ」
「それ以来、僕は嘘つきで。騙せない人や物も無くなって、『怪物』に成り果てちゃってさ。
・・・あぁ、ごめんね!泣かないで!全部|法螺《ほら》話だよ?」
「オーマイダーティ!なんて|醜態《しゅうたい》!」
僕は|誤摩化《ごまか》す。
なんて言ったって この本心は不気味じゃない?
偽って、そっぽ向いて、嘘を重ねて。
僕は今日もまた|徒然《つれづれ》、|嘲笑《あざわら》う。
ビバップ、消えそうな夜が嫌いそうな少女にも。ツービート、泣きそうな嘘が嫌いな青少年にも。
そう、もう同じ様にちゃちな「理想」がインプットして、心臓を飲み込んだ。
それ以来気付いたんだ、僕らは。
「単純に理想叶ったとして、一人ぼっちじゃこの世は生きていけない」
「それも嘘?」
「いやいや、本心だよ?」
崩れそうな脳が『NO』で満ち満ちていく。
「オーマイダーティ!もっと聴いて!」
僕の心を。我が儘を。この嘘を。本物を。
「寂しいよ」なんて言った僕は変わらない。
ニヤけそうな程、常々呆れてる。
「オーマイダーティ!もう嫌いだ!」
ほら、聴かせてよ。
呆れちゃう様な僕なんてもう救えない?
「問題ないぜ」なんて言って、君は変わらない。
「あぁ、ミスっちゃった」
また不気味な僕に、常々溺れていく