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またたび
おとちゃんです、詳細はOC詳細のほうへ…
「いい子ですねぇ〜!!」
「やめろ」
「よーちよちよちよち…」
くしゃくしゃと頭を撫でる主、つくも。
どうやら僕が片付けをしていることに対していってるらしい
…ムカつく顔だな
ごろごろと喉がなり、にやにやと笑われ、標的を顎下にされ、あられもなく喉を鳴らし、いやいや言っても逃げもしないのだから、やめろの説得力もない。
体は正直で撫でられたがるのだから、これも猫科の性である。うん。僕の意思でやってるんじゃない
だんだん気分が良くなってくる、頭がふわっと浮くような、感じ
もっと撫でられたいという抗いのない欲望と、バカにされるぞと警笛を鳴らす理性は勝ちようもなく、ついになでてとそっと口走ってしまった。
「…!!」
自分でもびっくりして反射で口元を抑える、まるで自分の声じゃないみたいだった
「あれ二重人格ですか…w」
しっぽの付け根、正確には尾てい骨、そこばかりをとんとんと叩き始め、腰がぐんぐんと上がる
これも猫科の性だ…性性…僕がやってるんじゃない!
「にゃあにゃあでお利口なねこちゃんにはご褒美ですよねぇ…」
精神的にも体力的にも疲れてきて、はふはふと息をしているとそっと何かが近づけられ、ぶわっと逆毛が立った。
まとわりついてくるような、仄かな甘い匂い
ぴくぴくと耳が過剰に反応して、鼻先をうぐいす色のまるいぶったいにくっつけて、匂いを嗅ぐたびに、頭がふわふわする。
びりびりと頭の天辺から尻尾の先まで電流がはしるみたいな感じ。
ん〜…いいにおいだなぁ
差し出されたウグイス色の丸い…ん〜…
もちみたいなゆび、まるくて、きれいな。
やうやうと甘く噛むと、そっとあたまをなでられる。
きぶんがいい、とても、素敵だ。
「いい子ですね〜…」
そっと、やさしいてつき、つくもの、白くてもちみたいな、ふっくらとした、白い指
もっと、なでて。ぼくのことを、もっと。
いい子だから、もっと。
ぐいぐいと頭を手に押し付けると、そんなになでてほしいんですかと嬉しそうに言った。
そうだよ、僕は、つくもになでてほしいから、もっと、ちょうだい
優しいくちなしの匂いと
ほのかなあまいにおい
いいなぁ