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流星群の名において
ごめんね。その言葉が詰まってしまった。
ねえ、まだ治らないの?
病室の簡易ベットで座り込む兄に問いた言葉だった。
「治ったら、いいのにね。」
悲しそうに俯く兄に私は何の言葉をかけることもないまま、面会の時間を終えた。
何者かに毒を盛られた兄はずっと病室で寝込んで苦しんでいる。私はそれをみているだけの傍観者だ。
そんなある日のこと。病院から電話がかかってきた。嫌な予感しかしなかったが、まぁいい。
「もしも、」
『お兄さんが亡くなりました。』
私の言葉を遮って聞こえてきた、いつもは優しい看護師の声。
それなのに今は息の詰まった苦しそうな声だった。
とにかく急いだ。少しでも早く、兄に会いたかった。
そして、なにも言えなかった私を恥じて、謝りたかった。
病院に着くと、電話越しに聞いた声の看護師さんが案内してくれた。
「兄さんっ…!」
「…っ。お兄さんはそこだ。」
ずっと病室にいたからか青白くなった腕がもっと青白くなっていた。
血の気が引いてきて呼吸ができないほどだった。
それを隠すような長袖の死装束。
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「にいさーん。」
兄の命日。私は兄の遺骨の入っていて、兄の名がしっかりと刻まれた墓を見つめた。
「ねえねえ兄さん。今日はすっごく晴れててね、流星群が見えるんだって。
天体観測。大好きだったじゃん。兄さんの命日にはぴったりだよ。」
好天候。兄の命日は私の心とは正反対だった。
「流星群の名において、兄さんの来世の幸せを誓うよ。」
兄さん。大好き。ありがとう。ごめんね。
こんにちはー!兄妹の愛情…これはLOVEですね!!!
皆さんも、ご兄弟がいらっしゃる方いましたら、しっかりと大事にしましょうね.
ちなみに私は兄がいます。ちょうどこの物語みたいな関係です!!
でも兄のことはあまり好きじゃないです!!
読んでくださった方ありがとうございます!
全員大好きです!!