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私のお兄ちゃんは【国宝級イケメンアイドル】!?
ここなっつ
第4話:秘密の共有と、おもてなし大作戦
「……ねえ、ここな。隠さなくていいよ」
車内で降ろしてもらった翌日、学校の放課後。りんかに教室の隅へ呼び出された。
りんかの目は、完全にすべてを察している。
「あの『おじさん』、川尻蓮くんだよね? あと、後ろで必死に気配消してたの、木村柾哉くんと佐野雄大くんでしょ」
「うっ……!」
「それに、あのカフェの店員、理人くんだったよね? ここな、あんた何者なの!?」
これ以上は嘘をつけない。私は覚悟を決めて、りんかの肩を掴んだ。
「……りんか、落ち着いて聞いて。実は、親の再婚とか色々の事情があって……JO1とINIの22人が、全員私のお兄ちゃんなの」
「は……?」
りんかは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした後、10秒ほどフリーズし、「ギャーーー!?」と叫びそうになったので、私は慌ててその口を手で塞いだ。
事情をすべて話すと、りんかは「あんた、前世でどんな徳を積んだの!?」と大興奮。でも、さすが親友。「誰にも言わないし、全力でカモフラージュに協力する!」と約束してくれた。
「お礼と言っちゃなんだけど……今日、うち来る?」
「行く!!!!!!!!」
こうして、親友りんかを連れて、禁断のラポネハウスへ帰宅することになった。
ピンポーン。
「ただいまー。…あ、みんな、今日は友達のりんかちゃん連れてきたよ」
玄関を開けると、そこはすでに『おもてなしモード』に突入したお兄ちゃんたちがスタンバイしていた。
「あ、りんかちゃん! 噂はここなから聞いてるよ。昨日はいきなり車に乗せちゃってごめんね?」
リビングから現れたのは、INIのリーダー・木村柾哉。優しすぎる100点満点の笑顔に、りんかは玄関先で早くも卒倒しかけている。
「りんかちゃんいらっしゃい! 狭いところだけど上がって〜(全然狭くない)」
JO1の川西拓実が、これまた破壊力抜群の笑顔でスリッパを差し出す。
リビングに入ると、そこはもう「推しメンのパラダイス」だった。
「りんかちゃん、これよかったら食べて。ここなの友達だから、気合入れて作ったよ」
キッチンから出てきたのは、エプロン姿のハッピーオーラ全開・後藤威尊。手にはオシャレなウェルカムスイーツ(しかも手作り)が乗っている。
「ちょっと威尊、グイグイ行きすぎ。りんかちゃん緊張してるじゃん」
ソファから、JO1のクールビューティー・金城碧海が、低音ボイスで優しくフォローを入れる(ただし、ビジュアルが強すぎてりんかのライフはすでにゼロに近い)。
「りんかちゃん、お茶何がいい? 緑茶、紅茶、それとも……俺?」
「迅、お前は黙っとけ(笑)」
松田迅のいつもの悪ノリを、西洸人が笑いながら頭をコツンと叩いて止めている。その男子校のような小気味いいやり取りすら、りんかちゃんにとっては聖書の1ページのようだ。
「りんかちゃん、昨日カフェでウインクしちゃってごめんね? 驚かせちゃった?」
隣の席に、あのイケメン店員こと池﨑理人がひょっこり座る。
「い、いえ……! 生きててよかったです……!」
限界突破したりんかちゃんが、ついにボソッと本音を漏らした。それを見て、少し離れたところで、川尻蓮と白岩瑠姫がふにゃふにゃと楽しそうに笑っている。
「ね? ここなのお兄ちゃんたち、みんな格好よくて優しくて最高でしょ?」
佐野雄大が自分のことのように胸を張ると、髙塚大夢と藤牧京介の2人が「雄大が威張ることじゃないでしょ」と同時に突っ込み、リビングは大きな笑い声に包まれた。
最初は緊張していたりんかちゃんも、お兄ちゃんたちの圧倒的なフレンドリーさと「ここなといつも仲良くしてくれてありがとうね」という温かい言葉に、最後はすっかり打ち解けていた。
「ここな……私、一生あんたの秘密守る。そして、全力でお兄ちゃんたちからあんたを守るカモフラージュ役になるわ!」
帰る間際、りんかちゃんは固い握手を交わしてきた。
最強の味方(オタク友達)をゲットした私。
これで学校生活のヒヤヒヤは少し減る……かもしれないけれど、22人の過保護なお兄ちゃんたちとの刺激的な日々は、まだまだ始まったばかりだ。
(第5話 へ続く)