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バラバラナセカイ(ハメツセカイ)
新シリーズぅ!
書いていきまぁす!
(謎テンション)
私はごく普通の家に生まれた。
金持ちでも無く、かと言って極度に貧乏ではない。
どこにでもいるような顔、平均よりちょっとだけ上の成績、あまり出来ない運動。
平凡だと自分でも思った。
だから、潰されないように、〈女王様〉の言うことに従った。
そうですね、あなたはとっても可愛いです…
ああ、アイツウザイですよね…
〇〇くんは絶対あなたのことが好きですよ…
そうして守ってもらう代わりに媚び売って、作り笑いして、過ごして来た。
本当はそんなこと思ってなくても。
そんな私にも、1人の親友ができた。
彼女はとっても優しくて、この世の汚くて穢れたことを何も知らないような子だった。
お金持ちで、思いやりがあって、美人で、頭が良くて、絵がうまくて…
そんな彼女と一緒にいられる時間が、尊いと感じる。
そんな彼女は、お金持ちとはいえ愛人の子で、愛されてはいないようだった。
そんなふうに涙ぐむ彼女も、私は好き。
いつしか、私は、彼女のことを本気で愛していた。
可愛い笑顔も、めったに見られない怒った顔も、心をかき乱すような泣き顔も、全部全部全部愛している。
私の世界は、彼女を中心に回っているような気がした。
幸せ、だった。
だった、はず、なの、に…?
全て壊れていく。
〈女王様〉は何でも出来る万能型天才の彼女と彼女の元に行った私が気に入らなかったようで、私たちに酷いいじめを始めた。
靴を隠され、持ち物を壊されるのは日常茶飯事。
〈女王様〉は社長令嬢だから、先生も逆らえない。
段々彼女の心は穢れていった。
目は暗く輝きを失った。
肌もハリが無くなった。
髪のツヤも消えていく。
段々と彼女は苦しみから逃れることを諦めていった。
ある日、〈女王様〉から私たちは呼ばれた。
「あんたたちが悪いのよ。全部、全部、ぜぇーーーんぶ!」
私たちは〈女王様〉の手下に縛られて…
お腹を、スタンプのようなもので押された。
熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い
火傷がしっかりと残る。
「これは奴隷のし・る・し!キャハハ、あんたたちみたいな下等生物にはとっても良く似合っているわ!さっすが!」
2人とも、疲れ切って帰った。
彼女は吐いた。
フラフラとよろけて、笑い出した。
ゲラゲラ、ゲラゲラ。
お上品な昔の彼女からは想像できないほど、大きく。
そして…こう呟いた。
「もう、無理だよ。さよなら大嫌いな世界。大嫌いなあなた。アッハハハハハ!アハハ!」
そう言って、彼女はとびきりの笑顔で、学校の屋上から落ちていった。
下を覗く。
彼女はグシャグシャに潰れていた。
「キヤァァァァア」
誰かの悲鳴が聞こえる。
私は、彼女と同じように吐いてしまった。
もう何も考えられない。
彼女に嫌いと言われた。
いじめはより酷くなった。
私って、何なんだろうなぁ
臆病?ウザキャラ?自己中?
もうなんでもいいや。
全部全部私。
今まで彼女に恋していたころの私は、もうバラバラでグシャグシャで消えちゃったの!
バラバラにしちゃえば楽になれる。
みんなも、ネ、場らバらにナ露う?
その日から世界は破滅を始めた。
建物は無惨に壊され、ぐちゃぐちゃに混ぜられ、ヘンテコな建物に変貌する。
人々の姿は1人の哀しい少女の成れの果て、「マスター」によって変えられる。
体は色々な生物の遺伝子が組み込まれて、異形化。
怪物のようなうめき声しか出せなくなった。
体に感じるのは、絶え間ない痛みと快楽。
空は虹色に、ぐるぐると変わり続ける。
全てがバラバラになって、混ざり合って壊れたセカイで。
ヘンテコな城の中、1人の少女は今日も微笑む。
「1$〒×tあくjog÷^|」
もう誰も少女に逆らえず、誰も少女を理解できない。
それでも、少女は幸せそうだった。
バラバラ薬
全てが壊され混ざり合いバラバラになったセカイの建物の材質から作られる薬。
服用したものの細胞は粉砕され、遺伝子改変を経て、化物へと変貌する。
一度に嬉しくなり悲しくなり精神も壊される。
病み系です…
初挑戦。
結構頑張りました。